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2017年の年末に、ジョーダン・ネイサンはフッ素(テフロン)加工のフライパンをストーブにかけたまま放置してしまい、気がつくと部屋に煙が充満していた。その後、吐き気を感じた彼は、その原因が加熱しすぎたフライパンから発生した煙によるものであることに気づいた。

フッ素加工の料理器具は、肉などが焼きつくことを防ぐ便利なものだが、300度以上の高温で空焚きすると、有害な煙を放出する場合がある。

ネイサンはその後、自らの経験をもとにD2C(ダイレクト・トゥ・コンシューマー)型の調理器具ブランド「Caraway」を設立し、先日は530万ドル(約5億8000万円)の資金調達を実施した。

今回の出資には、オンラインアパレルブランド「Bonobos」創業者のAndy Dunnや、女性向けメディア「PopSugar」を設立したBrian Sugar、コスメブランド「Glossier」の創業を支援したBryan Mahoneyらも参加した。

2018年のフォーブスの「30アンダー30」に選出されたネイサンは、「美しいデザインと安全性を兼ね備えた調理器具ブランドは、巨大なポテンシャルを秘めていると考えた」と話す。

Carawayがフラッグシップ製品として販売するのは、2019年に発売した395ドルのセラミック加工の調理器具セットだ。今年4月に同社は、ティータオルやリネンエプロン、オーブンミットなどを含むリネンセットも発売した。

新型コロナウイルスのパンデミックを受け、人々が自宅で過ごす時間を増やした結果、Carawayの製品の売上は急上昇している。同社は売上の詳細を開示していないが、ネイサンによるとEコマース経由の売上は1月から3月に、390%も伸びたという。

「製造が追いつかず、現在は2カ月先に入荷するアイテムの予約をとっている状況だ」と彼は話した。

Carawayの社員数は10人で、デザインはニューヨークで行い、製造はアジア地域の工場で行っている。ネイサンによると同社のこれまでの成功は、インスタグラムやTikTok、ユーチューブでのマーケティングに注力した結果だという。

「市場にうまくフィットするプロダクトを投入し、インフルエンサーを活用したマーケティングで売上を伸ばし、ブランドのアイデンティティを築くことが出来た」と彼は話した。

ネイサンはメイン州のコルビー大学でコンシューマ・サイコロジーを学び、家庭用品企業VremiのCEOを務めた後にCarawayを創業した。

編集=上田裕資

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