ビジネス

2020.06.08 07:30

一時停止を経て、サービス再開。「傘のシェア」が大幅アップデートに込めた思い


今回のアップデートは「大きな実験の始まり」


ようやくこぎつけた、サービス配信日。それまでの日々はどうだったのか?丸川にたずねると、「本来ならば、5月リリースを目指していたんですけれど…」と表情を曇らせる。

「レンタル傘の生産工場が中国にあった関係上、新型コロナウイルスによる影響は避けられませんでした。中国の取引先が出社禁止になりましたし、中国がようやく回復してきたと思えたころ、今度は日本で緊急事態宣言が発令され……。レンタル傘の生産が進まないどころか、アイカサの利用率もがくんと落ち込みました」

もしも梅雨まで外出自粛が続いたら? そんな不安を拭いながら、丸川は開発を推し進めてきた。先行会員をクラウドファンディングで募ったところ、計300人以上集まったという。



「6月は、まずアイカサのサービス体験を広げることが第一。そのリアクションやフィードバックから、7月に向けて利用者数を最大化していくつもりです。同時に、傘があったらいいのに=傘を取りに戻る場所』をどう充実させていくかは、引き続き課題を感じています。今後は駅だけでなく、オフィスビルや商業ビルとの相性も、実験していきたいですね。

また、新型コロナウイルスの影響ですすめられなかったアライアンスも、8月ごろには何か発表できるように進めていきたいと思います。すべては、6月以降に始まるものばかり。僕らにとって、今回のアップデートで大きな実験が動き出す感覚があります。どんな結果が出るのか、今から非常にワクワクしています」

文=福岡夏樹

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