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国際モータージャーナリスト「ライオンのひと吠え」

ラリードライバーのケン・ブロック(Kevork Djansezian/Getty Images)

あなたは娘に何を教えたことがあるだろうか? テニスや水泳、それとも数学や世界史、あるいは車の運転を教えた人もいるかもしれない。

アメリカには、一風変わった教えをした人物がいる。ラリードライバーのケン・ブロックが13歳の娘リアちゃんに教えたのは、モータースポーツで使う高度な運転技術「ドーナツ」だ。

まずはその特別なドライビング・レッスンについて話をする前に、彼が何者なのか少し触れておこう。スポーツメーカー「DCシューズ」の創立者だったブロックは、2005年、割と遅めの36歳で競技用ラリーの世界に入った。しかし、彼が憧れていたターマック・ラリー(舗装路でのラリー)がアメリカではできなかったため、彼は自分が練習できるようにジムカーナコースを作って、その走りを撮影した。

すると、その動画がユーチューブで大ヒット。スポンサー企業がつき、得た資金で作った特別仕様のレースカーに乗って彼の過激なドリフト動画を撮ると、さらに大流行。今現在、彼がユーチューブに載せる動画のほとんどは1000万回以上再生されている。中でも、ロンドンとサンフランシスコの中心街を暴走しながら、所々ドリフトしたり、ジャンプしたり、グルグル回るドーナツターンをやったりするシーンは特に話題になった。

MT車の操作も3日前に教わったばかり


そんな豪快なドリフトやドーナツターンを「娘に教えたい」と言うことで、ブロックは先月、ロックダウンが解除されたユタ州の「ユタ・モータースポーツ・キャンパス」に、親子で登場。彼が昔から所有している愛車、78年式フォード・エスコートMk2 RSという特別なマシンで、ブロックはまず運転席に座り、リアちゃんにマシンの細かい運転仕方を教えた。



「先週教えた、6MTの操作の仕方と同じ。ただ今回は大きなハンドブレーキがある。これを引っ張ると、後輪がロックしてテールが流れる。でも、クラッチを踏んでなきゃエンストするからね。それに、ドーナツしている間にかなりアクセルを踏んでなきゃ、またエンストするよ。わかった?」と話すと、リアちゃんは頷いた。

そして、ブロックが何回かお手本を見せると、次は娘の番だ。

文=ピーター・ライオン

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