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いまおいしい、いま知りたい食のトレンド最前線

ステイホームの期間中、日々家族の食膳を整える母や妻(もちろん父や夫の場合もあるだろうが)には大きなストレスがかかった。いつもなら仕事や学校に出かける家族が1日3食をすべて自宅で摂るのだから、その手間と心理的負荷はビフォーコロナに比して数倍にも増えているだろう。

そんな家庭内料理人を救ったのは、飲食店各店が始めたテイクアウトサービスだ。対面での接客・サービスを自粛することから休業せざるを得ない飲食店は、普段は提供しない料理をテイクアウトとして販売することで、お店の味を顧客へ届け、私たちはプロの味を自宅で堪能することができる。

ことに通常はテイクアウトを提供していない高級店や一流料亭、予約がとれない人気店などによるテイクアウトは、食通の間で話題を呼んでいる。「一度は行ってみたい」と思っていた名店の味に気軽にトライできるのは、新型コロナウイルスがもたらした数少ない僥倖のひとつだろう。



なかでも、充実したメニューが他店とは一線を画している「うかい」の事例をご紹介しよう。

「うかい」とは、昭和39年に東京都八王子市高尾で「うかい鳥山」を創業以来、“100年続く店づくり”をモットーに、銀座や六本木、横浜などで“超”のつく一流店を展開する飲食店のグループだ。八王子の名水で毎日手作りされる豆腐や、トランプ大統領も舌鼓を打った鉄板料理がよく知られているが、吟味された旬の食材を卓越した技法で仕上げた料理は眼にも美しく、ビジネスディナーや会食の場としても多くのVIPに愛用されている名店だ。

その「うかい」のテイクアウトは、以前からの顧客はもちろんのこと、「一度は行ってみたいと思っていたが、なかなか敷居が高くて……」と二の足を踏んでいた層からも大いに好評だという。何を隠そう、私もそのひとりだ。実際に自宅で「うかい」のテイクアウトを味わった経験から、その楽しさを紹介していこう。

「東京 芝 とうふ屋うかい」の豆水セット

 


「豆水とうふ」とは国産大豆を100%使用した濃厚な豆乳出汁を張った鍋で、同じく吟味された素材と八王子の名水で手作りされるまろやかな豆腐を温めて食す「とうふ屋うかい」の名物料理。自宅にいる気楽さから、豆腐をまずそのまま冷や奴として食し、湯葉にはわさびをチョンと乗せて……などアレンジできるのも楽しい。


選り抜かれた国産大豆と天然にがりを使用した滋味深いとうふ料理(写真上)に、旬の美味を盛り込んだセット。同じセットは大和田店、鷺沼店でもテイクアウト可能。二人前10000円(税込)

豆腐と湯葉を食べ終えた豆乳出汁はそのままスープとして飲んでもおいしいが、私は豚バラ肉をしゃぶしゃぶにしてみた。最後は中華麺を入れ、豆板醤で炒めた豚ひき肉を乗せたら極上たんたん麺の出来あがり。極上の「豆水」を味わいつくすことができた。


Text by Miyako Akiyama

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