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米国のモバイル銀行のスタートアップ「Varo Money」が新規で2億4100万ドル(約260億円)を調達した。同社はこれにより、国法銀行としての承認に必要な資本要件を満たし、新たなサービス開発を進めていく。

今回のシリーズD資金調達はGallatin Point Capitalと、The Rise Fundの2社の主導で実施された。新型コロナウイルスのパンデミックは経済にダメージを与えたが、モバイルバンキングの支持は高まっている。

「コロナ後に消費者のデジタルバンキングへの関心は高まった」とVaroの創業者でCEOのコリン・ウェルシュは話す。2020年の初旬から現在までのVaroの預かり額は、350%近い上昇となり、決済額も約140%拡大した。さらに、顧客獲得コストは40%低下した。

同社のサービスは、銀行口座を持てない人々の間で支持を高めており、政府からの給付金や失業保険の受け取りにも活用されている。

Varo以外にも多くのフィンテック企業が、コロナ後に存在感を高めたが、同社は銀行免許の取得の最終段階にあり、この夏にも通貨監督庁(OCC)や連邦預金保険公社(FDIC)、連邦準備理事会(FRB)から承認を受ける予定だ。

Varoは正式な銀行ライセンスの取得後に、普通預金や当座預金サービスに加え、クレジットカードやローンなど、伝統的な銀行と同様のサービスを開始する。

国法銀行としての認可には1億400万ドル以上の資本が必要だが、Varoの調達額はその基準をはるかに上回っている。2017年創業の同社は、累計4億1900万ドル(約457億円)を調達済みだ。

ウェルシュによると、Varoの成長を牽引したのは口座維持手数料がゼロである点や、普通預金の高い金利、資産管理に役立つデジタルツールの充実だという。Varoは、伝統的金融機関が相手にしてこなかった、数百万人の顧客たちを呼び込んだ。同社は数少ないフルサービスのモバイル銀行として、競合との戦いを勝ち抜こうとしている。

「人々は既存の古くさい銀行のサービスにうんざりしている。今後はVaroのようなスタートアップにこそ、チャンスがある」とウェルシュは話す。Varoの顧客らは、1年間で平均350ドルの手数料を節約可能で、これは資金の乏しい人々にとって大きなメリットとなる。

Varoは新たな資金でサービス開発を進めるほか、採用や新規のパートナーシップにも投資を行い、保険会社のプログレッシブとも提携を結んだ。「当社は、顧客のニーズが進化を続けていることを理解しており、Varoが便利でコスト効率の良いビジネスモデルで、顧客の需要を満たしていることを知っている」と、プログレッシブの戦略担当役員のAndrew Quiggは声明で述べた。

編集=上田裕資

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