森岡 弘(以下、森岡):今回は、アメリカの「バナナ・リパブリック」です。
小暮昌弘(以下、小暮):うわぁ、いいですね。1978年、サンフランシスコで生まれたブランドですね。実はこの時期に初めて米西海岸に行きましたが、そのときはまだ知らなくて、80年代中ごろに初めてニューヨークに行ったときに、お店を見て驚きました。サファリルックを主軸にして、ジープが店内に飾られ、そのプレゼンテーションの仕方に圧倒されました。
森岡:ライオンやキリンなどを描いたTシャツが日本でも流行りましたね。
小暮:いまでも当時のアーカイブプリントのTシャツをリリースしていますが、ショップで見つけると、手に取ってしまいます。
森岡:私がニューヨークで「バナナ・リパブリック」を見たときには、ショップの内装も、つくるアイテムもすごくモダンでした。
小暮:森岡さんが見たのはロックフェラーセンターのショップかな。5番街に面したショップで観光客も訪れますが、ビジネスマン御用達のブランドとしてニューヨーカーに支持されていました。いつ行ってもたくさんのビジネスパーソンが服を真剣に選んでいました。
森岡:ジャケット&パンツをベースにして、コンテンポラリーなアイテムが勢揃いしたという感じのショップですからね。日本へは2005年に上陸してきましたが、その姿勢は変わらず、ビジネスマンに合わせやすいものが揃っているので、私も必ずチェックしています。
小暮:森岡さんが今回選んだブルーのセットアップは、「パフォーマンス スリムスーツ」と名付けられたモデルで、洗える機能(=パフォーマンス)が付与されています。
森岡:そうなんです、すごいですね。ビジネスシーンで心強いセットアップです。加えて、軽量でシワになりにくく、速乾性に優れているので、出張や旅行など、長時間の移動にもとても適しているアイテムです。
小暮:それはいいですね。そういう意味では、ブランドのオリジンとも言うべき、“旅”をテーマにしたセットアップでもありますね。
森岡:ジャケットの内ポケットやパンツのヒップポケットはファスナー仕様です。これならば、スマートフォンや財布などを旅先でなくしてしまうことが避けられますね。
小暮:特に春夏の季節は上着を脱ぎ着するケースが多いですからね。スマホが落ちてしまうことが防げます。さすがニューヨーカーが愛用するブランドです。生地そのものにも機能性があるのですか?
森岡:生地はポリエステル100%。でも見た目は天然素材風に仕上げられていますので、普段着ているスーツと同じ感覚で着用できると思います。それもいいですね。