2. 心配するための時間を予定に入れる
心配することをやめる解決策を探して私のセラピーのオフィスを訪れる人の大半は、素早く簡単に解決策を得たいと思っている。しかし、すぐに心配するのをやめられるような魔法のコツや特別な薬はない。ただし、心配を抑制する心理的なコツならある。それは、心配するための時間を予定に組み込むことだ。
表面上はばからしく感じるかもしれないが、これは本当に効果的だ。学術誌のビヘービア・モディフィケーション(Behavior Modification、BMO)に2012年に掲載された論文など、複数の研究でもこのことが裏付けられている。
心配するための時間を毎日15分取ること。カレンダーに書き込むか、スケジュールに加えよう。可能であれば、「毎晩、7時から7時15分まで心配する」など一貫性を持たせること(ただし、就寝直前に心配してしまうと寝ることができなくなる可能性があるのでよくない)。
この時間以外で心配していることに気づいたら、今は心配するための時間ではないこと、その後予定された時間に心配事について考える十分な時間があることを思い出そう。
心配するための時間が来たら、何でも好きなことを心配しよう。座って、自分のコントロールが及ばないあらゆることについて心配する。書き出した方がよければ、そうすることもできる。
15分過ぎたら、いつもの生活に戻るよう自分自身に言い聞かせよう。立ち上がり、いつもの仕事に取り掛かる。これを一貫して実践すれば、心配事について考える時間を1日わずか15分に抑えられることが、研究から示されている。24時間毎日心配していた場合、これは大きな改善だ。
心の筋肉をつける
精神的に強くなるには、バランスが取れたコントロール感を持つ必要がある。結局のところ、幸福度と成功の可能性を上げるには多くのことができるが、天気や経済、他者の行動など、周囲の全ての要素を制御することはできない。
制御できないことについて心配するのをやめれば、自分でコントロールできることに割ける時間とエネルギーが増える。これは、自分の最高の潜在能力を発揮する鍵となり得る。