経済・社会

2020.06.04 06:00

新型コロナウイルス第2波に備えて注意すべき3つのポイント

Photo by Santosh Kumar/Hindustan Times via Getty Images

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米国では各州で、経済活動が段階的に再開され始めた。一方で、新型コロナウイルス感染の第2波を恐れる声も多くあがっている。すでに行動制限を緩めた国では感染者が再び増加していることから、第2波がくる可能性はかなり高いといえそうだ。

第2波への恐怖を収めようとする世界各地の公衆衛生機関は、ウイルス拡散を抑制する方法をできる限り市民に広めるべく努めている。米疾病予防管理センター(CDC)も2020年5月なかばに、公式サイト内の「新型コロナウイルスに関するよくある質問(FAQ)」ページを更新した。すべてを網羅した内容とは言えないが、公衆衛生機関が発表している行動指針には、いくつか基本的な要点が含まれている。

掃除と消毒


CDCが公表した掃除や消毒に関するガイドラインではまず、「使い捨て手袋を装着して掃除や消毒を行うこと。物の表面は洗剤を溶かした水で拭き、そのあと消毒すること」とアドバイスされている。さらに、「人が頻繁に手で触るテーブルやドアノブ、照明スイッチ、キッチンのカウンター、取っ手、机、電話、PCのキーボード、トイレ、蛇口、流し台などの場所は定期的に掃除すること」と書かれている。

さらに米環境保護庁(EPA)は、新型コロナウイルスに特に効果のある掃除用洗剤や消毒剤などのリストを掲載している。掃除用品を用意する際にきっと参考になるはずだ。

社会的な接触


公衆衛生の関連機関は引き続き、ソーシャル・ディスタンシング(社会的距離の確保)の励行を強く推奨しており、他人と交流する際には注意するよう呼びかけている。世界保健機関(WHO)は2020年3月、新型コロナウイルスに関して職場で講じるべき対策について、企業や雇用主を対象にしたガイドラインを発表した。

おもな推奨事項としては、会議では「出席者同士が少なくとも1m離れて座れるよう席を配置すること」や、職場に「マスクやペーパータオルを用意すること」が挙げられている。もっとも重要なのは、出席者がそもそも実際に対面して話をする必要があるのかどうかを判断するよう求めている点だ。

CDCはさらに、従業員は「体調が悪いときは家にいる」べきであること、可能なら食料品や日用雑貨などはオンラインで注文し配達してもらうこと、外出する際はあまり混雑していないと思われる時間帯を選ぶこと、人と直接会うのはできる限り避けることを、重ねて呼びかけている。

新しい生活様式


今回のパンデミックで何よりも重要なのは、個人がより注意深く慎重なライフスタイルを取り入れることだ。CDCは次のような点に配慮することを呼びかけている(ただし、注意点はこれらに限定されるものではない)。

・重症化リスクの高い人(「高齢者や基礎疾患を持つ人」)について認識を高め、十分に備えること。
・自宅であっても予防措置を講じ、手洗いを行ったり、物の表面を頻繁に掃除したりすること。
・新型コロナウイルスに感染したら症状の変化に注意を払い、状況に応じて医師の診察を受けること。

新型コロナウイルスは、「ニューノーマル(新しい生活様式)」をかたち作った。将来の感染拡大は避けられない可能性もあるが、これからしばらくのあいだ、科学的根拠に基づいたガイドラインをしっかりと守り、徹底的に予防策を講じれば、新たな感染拡大による悲惨な結末をどうにか食い止め、うまく対処できるかもしれない。

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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