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「また、もう一つ強調したいのは、私たちはトップに最も責任感のある人が必要だということです。なぜなら、彼、彼女たちこそが、社会で起こることの全ての方針を定めていく人だからです。親が子供に見本を見せたり、キャプテンやコーチが選手にやり方を見せたり、ひいては、先生が生徒に教育をするのと、社会の仕組みは同じなんです。社会においては、ロールモデルに従っていけば、自分が示した見本にも他の人が従うはずと、誰もが思っています。

では、法律が定めたロールモデルが法律を遵守していないのに、なぜその社会に属する人々がそれを遵守する義務があるのでしょうか。事実、(人々に対する)法律の施行が社会の見本になっていないときに」

社会のロールモデルとは、黒人と白人が裁判にかけられた際に、法の下で公正に裁かれていない実態のことだ。ノアは動画の後半で、この点について指摘をしている。

「多くの人があることに気づいていません。暴動(で多くの人が負傷しているの)と同様に、アフリカ系アメリカ人が、日常生活の中で毎日のように標的にされ傷つけられているということです。それを見てどのような気持ちになるのでしょうか。それがいまアメリカで起こっていることです。

これを聞くと、大袈裟だと思う人がいるかもしれません。しかし違います。どれほど多くの黒人が、ジョージ・フロイドのように暴力を受けてきたのでしょうか。そのような暴力は、ニュースにもなっていません。自分と同じ肌の色の人が、本当に毎日誰かがどこかで押さえつけられている。

そういった暴力になんの意味があるのか、社会として、コミュニティの一員として、そしてこのグループに属する人間として、教えてくださいと言いたい。そしてこれが、肌の色のせいで起こっていると分かっている。人々がそう言ってるから起こっているのではない。そうではなくて、それはその肌の色を持つ人にしか起こらないんです」

最後に、ノアは私たちにこう問いかける。

「あの警官によって、黒人の命が社会にとって、どれほど大切にされているかということは明白になりました。抗議デモががいいとか悪いとか、この暴動がなんのためになるのかということは実は大きな問題ではないんです。そうではなくて、このことを心に聞いてみてください。その暴動について、なぜあなたの関心をそれほど引いているのか、ということを。そして考えてみてください。毎日、『社会』という契約がどこかで破られ、同じ肌の色の人が傷つけられるのを見ている人の気持ちを。あなたならどんな風に思うでしょうか」

この動画は、一部で暴徒化する抗議デモを批判する以前に考えなければならない、本質的な社会の問題を改めて浮き彫りにした。彼の言葉は、アメリカでアフリカ系アメリカ人として生きることがどういう意味を持つのか、人種差別はいまも色濃く存在する、という現実を私たちに突きつけている。

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文=初見 真菜

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