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ある事件で表面化した “Blackness”


「エイミー・クーパーの事件は、コロナが始まってからその一連の出来事の初めのドミノが倒されたときでした」

ノアはまず、5月25日に起きたエイミー・クーパーという白人女性が黒人男性を通報し、インターネット上で広がった動画の中での発言について言及する。


エイミー・クーパーの事件での実際の動画、後日エイミー・クーパーは謝罪声明を発表した / Los Angeles Times

この事件は、25日にマンハッタン、セントラルパークで犬の散歩をしていたエイミー・クーパーに対し、黒人男性であるクリスチャン・クーパー (両者は家族関係ではない)が犬の首輪をしていないについて注意を喚起したことで始まる。公園では首輪をつけるという規則があったので、クリスチャンは、リードをつけるよう頼んだ。

しかし、ここで問題になったのは首輪の有無ではなく、彼女の言い放ったこの言葉だ。

「いま、目の前のアフリカ系アメリカ人の男性が私の命を脅かしていると通報しますよ」

白人/黒人/警察間を示す関係性が、顕著に現れた発言ということで動画はあっという間に全米に広まった。

「もう皆さん(エイミー・クーパーの)動画は見たと思いますが、彼女は明らかに白人であること、つまり、 “Whiteness” の力を濫用できることを知っていた。目の前にいる、アフリカ系アメリカ人を“Blackness”(黒人であるために)脅威に晒すことができるということも。あの言葉は、黒人男性が、警察にどのように捉えられているかということを明確に表していました。

彼女は、あることを認識していたんです。それは、 『私は、あなたが警察を怖がっていることをわかっています。 “Blackness” を持つ黒人であるから。私は白人女性であるということを武器にできるし、有罪無罪を決める頃には、あなたが負けるということはわかっている』ということですね。

ついにここで、人種差別が浮き彫りになります。今まで議論されてきてはいたが、このビデオで実際に起きているのを目にすると、衝撃を受けますよね。この件は多くの人の引き金となって、 『人種差別がリアルだとわかってはいたけれど。これは、本当に、現実として、存在しているんだ』という気持ちにさせました」

ノアは、これを「1つ目のドミノ」と呼び、人々の心の中がざわめき始めた、とコメントをした。続いて、ニュースの核心に迫っていく。

文=初見 真菜

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