分散と選択の時代ーエンパワーメントされる個人と共同体ー

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新型コロナウイルスの影響が私たちの生活に大きな影を落とし始めた2020年1月からすでに5カ月が過ぎようとしています。アメリカ議会の予算局は、新型感染拡大が深刻になった2020年4月から6月までのGDP(国内総生産)の成長率が、年率換算でマイナス28%以上という予測を出しました。これは1930年前後の世界恐慌のときよりも深刻です。

日本でもGMOインターネットグループが4000人規模で一斉在宅勤務体制へ移行したことを皮切りに、多くの事業者が次々とリモートワーク体制の実施を表明し、自粛要請は緩和されましたが、私たちの働き方は以前には戻れないほど大きな変化を遂げました。

平日も休日も家からほとんど出ることなく、仕事も飲み会もほとんどがオンライン空間上で行われる日々が続く中で、いま多くの事業者・経営者が「デジタルトランスフォーメーション(DX)」の重要性を再認識していることでしょう。

そこで、あらためてコロナ時代におけるDXの潮流と課題を見据え、解決の指針となるブロックチェーン技術の活用について整理しておきたいと思います。

フィジカルな空間を他人と共有できないことによる産業構造の変化


この記事を読んでいるほとんどの方が既に身を持って体感されているように、コロナウイルスが私たちの社会にもたらす影響の中心にあるのは、「フィジカルな空間を他人と共有することができない」というものです。

ワクチンや特効薬が開発されていない以上、感染症に罹患してしまうかもしれないという恐怖心だけでなく、自身がウイルスの感染源になってしまうのではないかという懸念があれば、可能な限りで3密(密閉、密集、密接)を避け、他人と会わない生活を心がけなくてはなりません。

一方で、コロナウイルスの有無に関わらず、経済を今まで通り回していかないことには、倒産や失業といった要因での社会崩壊が訪れます。その結果として「デジタル空間の有効活用」を目指した、DXの機運が高まってきました。

例えば、人々が毎日オフィスに集まるという当たり前が、突如として崩れ去り、その代替サービスの利用が急激に増加した結果、Microsoft Teamsは、利用者が1.5ヵ月で7割増加しています。これと同じ事が世界の全ての産業・ライフシーンにおいて起きており、「たった2カ月で2年分のデジタルトランスフォーメーションが起きた」とさえ言われています。


図:各業界における影響とDXの機運について

文=森川夢佑斗

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