新型コロナウイルスが全米に拡大、大半の州が市民の外出を規制するなかで行われた3月22~25日の調査では、両者の支持率の差は2ポイントだった(トランプが47%、バイデンが49%)。
5月22~28日に1001人を対象に電話で行った最新の調査で、トランプの支持率が下落したのは、主に新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)への対応が原因だと考えられる。
「トランプ大統領は正直で信頼できる人物だと思うか」という質問に対し、「思わない」とした人は62%で、「思う」人を27ポイント上回った。一方、バイデンについては、正直で誠実だと「思う」が「思わない」を3ポイント上回った。
ただ、「国民が抱えている問題を理解していると思うか」という問いについては、両者とも「思わない」人の方が多かった。トランプは23ポイント、バイデンは4ポイント、「思わない」人の方が多かった。
トランプにとって一つ希望の光があるとすれば、それは経済面での対応への評価だ。回答者の65%が、「米経済の現状を否定的にみている」と答えた一方で、経済面でのトランプの対応を「評価する」と答えた人が、「評価しない」人を8ポイント上回っていた。
コロナ禍での言動を疑問視
今回の調査では、大統領選の投票方法として郵送投票が奨励されるようになっていることについても質問した。その結果、郵送投票を前向きに評価している回答者が過半数(65%)に上ることが分かった。このうち、郵送投票を勧める州の対応を「高く評価する」とした人は49%だった。郵送投票に反対する人は30%となっている。
トランプはパンデミックが発生して以降、取りつかれたように、郵送投票を繰り返し厳しく非難している。郵送投票を促す措置を講じている州に対し、補助金を凍結するとまで言い出し、脅しをかけている。