バイオテック企業「Insitro」の創業者兼CEOダフニー・コラー(Photo by Neilson Barnard/Getty Images for New York Times)

サンフランシスコ本拠のバイオテック企業「Insitro」の創業者兼CEOであるダフニー・コラー(Daphne Koller)は、輝かしい経歴の持ち主だ。彼女は、オンライン教育プラットフォーム「コーセラ(Coursera)」の共同創業者で、スタンフォード大学でコンピュータ・サイエンスを教える教授でもある。

過去には、天才賞(Genius Grant)とも言われるマッカーサー・フェローシップを受賞している。

Insitroは5月26日、1億4300万ドルを調達し、累計調達額が2億4500万ドル(約260億円)に達したことを明らかにした。投資家が同社にこぞって出資をするのは、コラーが生物学とマシンラーニングを融合させることに期待しているからだ。

「コラーは、機械学習と生物薬剤学を融合する研究の先駆者であり、まさに我々が探し求めていた起業家だ」と、アンドリーセン・ホロウィッツのゼネラルパートナー、Vijay Pandeは話す。今回のラウンドは同社が主導し、ティー・ロウ・プライス・アソシエイツ、ブラックロック、Casdin Capital、CPP Investmentsの他、既存株主であるARCH Venture Partners、GV、Third Rock Venturesが参加した。

コラーは、データサイエンスとライフサイエンスを調和させることを目指し、2年前にInsitroを設立した。同社は、短期間で優れた実績を上げ、フォーブスがAI分野で優れた実績をあげた企業50社を選出する「AI 50」リストに選出された。

新薬を開発するために、Insitroは人間の細胞を使い、他の細胞に分化する能力を持つ多能性幹細胞を作る。研究者らは、次に遺伝的疾患のモデルを作り、機械学習を用いて健康な細胞とそうでない細胞の違いを分析する。

コラーによると、データ量が莫大なため、微小な違いはこれまで見過ごされがちだったという。「まさに機械学習が能力を発揮する領域だ。病気の状態から健康な状態に戻す仕組みを見つけることが我々のゴールだ」と彼女は話す。

編集=上田裕資

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