ビジネス

2020.05.30 11:30

競争激化の動画配信サービス、各社のコンテンツ投資額が明らかに

Future Publishing/Getty Images


ブルームバーグのデータによると、Huluは2020年に30億ドル(約3235億円)のコンテンツ制作予算を設定している。
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ウォルト・ディズニー・カンパニーが過半数の株式を持つHuluも、現在のパンデミックで契約者数が伸びているサービスのひとつだ。その契約者数は、1月時点の2500万人から、2800万人にまで増加した。

2019年に鳴り物入りでサービスを開始した「Disney+」は、2020年はコンテンツ制作に15億~17億5000万ドル(1618億~1887億円)の予算を設けている模様だ。「スター・ウォーズ」や「マーベル」など、人気シリーズの独占配信権を持つ同サービスは急速な成長を遂げており、サービス開始からわずか5カ月で契約者数は5000万人を突破した。ディズニーの株価は2020年に入って20%下落しているが、これは新型コロナウイルスの感染拡大に伴う都市封鎖で、同社が運営する世界各地のテーマパークが休業に追い込まれた影響を受けたものだ。

大手の動画配信サービスでは一番の新顔となる「HBO Max」は、5月27日にサービスを開始した。こちらの2020年のコンテンツ制作予算は12億~15億ドル(1294億~1618億円)とみられている。親会社AT&T幹部によると、2025年までに米国で5000万人の利用登録を見込んでいるという。
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HBOは、ワーナーメディアの傘下にあり、ワーナーメディアは2018年にAT&Tの100%子会社となった。AT&Tの株価は、2020年に入って24%近く下落した。

一方、主にモバイル端末向けに、10分以下の短編ドラマやニュース動画を提供する新たなプラットフォームとして誕生したのが「Quibi」だ。Quibiは2020年に、10億ドル(約1078億円)をコンテンツ制作に費やす計画だ。だが、4月初旬にサービスを開始したQuibiは、スタートで出遅れた。アプリをダウンロードした人の数は350万人にとどまり、そのうちアクティブユーザーは130万人にすぎない。

その他の動画配信サービスとしては、NBCユニバーサル(NBCUniversal)の「Peacock」や、CBSの「All Access」がある。Peacockは7月15日に一般向けのサービスを開始予定で、コンテンツ制作費は8億~10億ドル(約863億~1078億円)を予定している。All Accessのコンテンツ制作予算は、ブルームバーグ調べで8億ドル(約863億円)とのことだ。

NBCユニバーサルの親会社であるコムキャスト(Comcast)の株価は、2020年に入って15%下落した。一方、CBSの親会社であるバイアコムCBS(ViacomCBS)の株価は、52%下落と大幅に落ち込んでいる。

翻訳=長谷睦/ガリレオ

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