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ブドウ一粒に込められた思い~グローバル・ワイン講座


この時にしか出合えない「One of a kind」のワイン


この時期にあわせて、ナパの各地では、数々の試飲会やセミナーが開催される。世界中から集まるワインのプロフェッショナルたちが、リリース前のナパワインを水平で試飲し、評価をする機会でもある。今年は、主に2018年のワインが対象で、多くの専門家がこの収穫年のナパワインに好印象を持った。

また、特別な「One of a kind」のワインも事前に試飲できるので、オークションで札をあげる、お目当のワインを探すこともできる。ナパの生産者としても、世界中のバイヤーとネットワークができるほか、仲間の生産者による同収穫年のワインを比較試飲し、生産者同士の交流の場にもなっている。

1997年の初回以来、毎年この「プルミエ・ナパヴァレー」に参加している「シェーファー(Shafer)」のオーナー、ダグ・シェーファー氏はこう語る。

「当初は数日間の小規模なものでしたが、いまでは参加者も増え、多くの人にナパを知ってもらえる一大イベントになっています。世界中から集まるワイン関係者に、自分たちのワインを披露することができる絶好の機会。オークション用のワインは、このためだけに造られるものですが、生産者としては、実験的で、新たな試みに挑戦し、飲み手にどう受け止められるかを知ることもできるのです」

今回のオークションでシェーファーは、昨年亡くなったダグ氏の父に敬意を表し、ヒルサイドの一区画のブドウだけで造ったワインを寄付した。ここは、1978年に先代が最初にブトウを植えつけた場所で、家族にとって大切な畑だ。この特別なワインは、5ケース(60本)で8万5000ドルと高額で落札された。


ダグ・シェーファー氏

「シルヴァラード・ヴィンヤーズ」も当初からこのイベントに参加している生産者だ。今回のオークションでは、自分たちの畑からマッサール・セレクションで選んで育てた、カベルネ・ソーヴィニョン100%のワインを寄付した。最良のブドウの畑の区画が選ばれ、また醸造段階でも最良の味わいの樽を選んだ、特別なワインだ。


シルヴァラード・ヴィンヤーズ

文・写真=島 悠里

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