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旅から読み解く「グローバルビジネスの矛盾と闘争」

ノーマ(noma)がオープンエアのワインバー兼テイクアウトの店としてオープン。写真は初日の様子(Photo:Ditte Isager)

5月21日、政府のコロナ対応措置により休業していたデンマーク・コペンハーゲンのレストラン、「ノーマ(noma)」が、新しい営業モデルで再開した。ノーマは、食材や手法の研究を通した新たなイノベーションで、ランキング世界一常連のレストランとして名高く、予約の取りにくいレストランとしても有名だった。

通常は、さまざまな地元素材を使った20品のテイスティング・メニューのみを提供していたが、今回はそのレストランの営業再開に先立ち、湖を見晴らすオープンエアのワインバー兼テイクアウトの店としてオープンした。そのメインメニューは、シンプルなハンバーガーだ。

ノーマがハンバーガーを選んだ理由


世界の食の最新トレンドやニュースに関心がある人であれば、見た目からしてスペシャルなノーマの通常メニューと、大衆的で親しみやすいハンバーガーとのギャップに驚くはずだ。現在、ノーマで提供されているハンバーガーは、こだわりを極めたものという感じではない。味は「ノーマ級」のクオリティだとは予測できるが、その材料や見た目は、いわゆる一般的なハンバーガーだ。



「ロックダウン生活で自分自身いちばん何がしたいか考えたとき、レストランでのファイン・ダイニングは、特に欲していないなと思いました。気軽に出かけて、友人たちと再会して、ワインバーで1杯飲む。そしてまた別のバーへ行く。自分自身がそういう気分なので、これまでのノーマとしていま再開するのは違うなと思いました」

ノーマの創業者でありシェフ長でもあるレネ・レゼピは、営業スタイルを変えて、再開した理由をこう説明する。そして、ワインバーにおける軽食をと考えたとき、誰からも愛される定番としてのハンバーガーを選んだのだという。ノーマが得意とする野生食材の使用や、複雑な加工で難解なものにすることもなく、シンプルなハンバーガーを提供している。

とはいえ、パテには発酵ビーフやスモークした牛脂を使い、オーガニックなチェダーチーズを使うなど、ノーマなりの「ひねり」もある。店では、エルダーフラワーとレーズンのキャラメルが入ったバタークッキーも販売する。

現在販売する普通のバーガー、ベジタリアン、ビーガン向けのバーガーの価格は全て、テイクアウトの場合は125クローネ(約2000円)、テーブルで食べると150クローネ(約2400円)。グラスワインは1杯95クローネ(約1500円)から、ビールは50クローネ(約800円)から販売している。ちなみに、ノーマの通常コースの価格は、2650クローネ(約4万2000円)、ワインのペアリングを付けて4000クローネ(約6万3000円)である。

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レゼピのインスタグラムの投稿によれば、オープン初日、午後1時開店からの4時間の間に、約1300個のバーガーが売れたという。翌日も開店前から、イートインもテイクアウトもそれぞれ1時間待ちぐらいの行列ができた。

文=MAKI NAKATA 写真= Ditte Isager

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