柳井正、ジャック・マー、李嘉誠ら 新型コロナでアジアの富豪は何をした?


ムケシュ・アンバニ (リライアンス・インダストリーズ会長)


ビリオネアランキング 21位
寄付金額:非公開
総資産:368億ドル
主な寄付先:インド政府、 政府系基金など 

インド1位の富豪は3月23日 、ムンバイの高等医療機関内にインド初の新型コロナウイルスの専門施設をわずか2週間で開設。その後1カ月で100床から250床に拡張した。グループ企業で1日10万枚のマスク生産に乗り出したほか、緊急車両への燃料の無償供給、全国各地での3000万食の食事の無料提供などを実施。地元マハラシュトラ州やリライアンス最大の石油精製施設があるグジャラート州などの救済基金に66万ドルずつを拠出した。

三木谷浩史(楽天会長兼社長 )


ビリオネアランキング 383位
寄付金額:非公開
総資産:45億ドル
主な寄付先:大阪府など

楽天市場では、急激な需要の減少に苦しむ各地の食品事業者を「食べて支援!」するキャンペーンなどを実施。また、大阪府が新型コロナウイルス感染の軽症者の受け入れ協力を呼びかけた際に、三木谷氏が個人で所有するおよそ600室のホテル「ザ・パークフロントホテル」(大阪市)を無償提供すると申し入れた。こうした支援策に対して好意的な意見も多かった。

一方で法人向けの新型コロナウイルスのPCR検査キットの販売を開始したが、 わずか10日で販売見合わせになった。検査キットを提供するジェネシスヘルスケアは楽天も出資している遺伝子検査会社だが、同社の代表取締役は以前週刊誌で経歴詐称が指摘されていたことなどから批判が高まり、辞任に追い込まれた。販売見合わせは経営体制の変更などが原因としている。 

前澤友作(スタートトゥデイ社長、ZOZO創業者)


ビリオネアランキング 1135位
寄付金額:非公開
総資産:19億ドル
主な寄付先:千葉県館山市

千葉県館山市は4月、前澤友作館山応援基金を設立し、新型コロナウイルス問題で経営が厳しい市内の中小企業を対象に3億6000万円規模の支援を行うと発表した。この基金のベースとなったのが、令和元年房総半島台風で被災した館山市に前澤が復興支援のため、昨年12月にふるさと納税制度 で納めた20億円だった。前澤は千葉県出身で、他の自治体などへの寄付も行っている。 館山市からの返礼は辞退している。

続きは5月25日発売のForbes JAPAN「パンデミックVSビリオネア 変革を先導せよ」特集にて。これまで世界をリードしてきたビリオネアや起業家はこの危機にどう立ち向かったのか。『「過去は忘れてください」孫正義が独占告白、ウィーワーク、ウーバー、戦術の悔い』リモートワークの救世主、ズーム創業者が語る「コロナ騒乱の舞台裏」』や、オラクル創業者のラリー・エリソンがハワイでつくる「実験ユートピア」、米テック業界No.1の女性富豪がつくるスタートアップなど、注目の特集をお見逃しなく。

文=岡田浩之、フォーブス ジャパン編集部

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