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4月に日本初上陸した最新のフェラーリ「ローマ」。日本の高級スポーツカー市場におけるターゲット、そして販売戦略を、フェラーリ・ジャパン代表取締役社長のフェデリコ・パストレッリが語った。


「上流階級のスポーツマンたちに流行したユニフォームともいうべきラコステのプルオーバー、細いスラックス、グッチのローファー、そしてロレックスの腕時計を腕につけてしゃれこんでいた」

これはフェラーリのオーナーの典型的なスタイルを描いたもの。記したのは、エンツォ・フェラーリと親交が深かった英国のジャーナリスト、ブロック・イェイツである。ただし今でなく、1950年代の話。

もちろん、フェラーリの本懐はレースで勝つことだ。「まずエンジンをつくった。それに車輪をつけたんだ」と創業者のエンツォ・フェラーリは語っていた。速いクルマ、レースで勝つクルマづくりこそ、フェラーリのクルマづくりの根本にある。

いっぽうで、欧州や米国の富裕層のためにクルマを作るのも大事な仕事だった。しゃれた格好のひとたちが、パーティに乗りつけるのに、フェラーリのGTを好んだ。

そこで、パワフルなエンジンと、ロードホールディング性能だけでなく、スタイルも内装も、みごとなレベルで仕上げること。それもフェラーリの仕事になった。

2020年に日本でも発表された新型車「フェラーリ・ローマ」は、富裕層に愛されたフェラーリのGTの正統な後継車だ。

空力付加物が目立たないなめらかなラインと、優美で官能的な面で構成された車体は、従来にない魅力を放つ。

「ローマは、若い世代を含めて、いままでフェラーリとおつきあいを持っていなかった新しい顧客との重要なタッチポイントになりうるプロダクトです」

COVID-19予防のため、出席した記者のソーシャルディスタンスを大きくとって安全マージンを確保した、東京・港区での「ローマ」の発表会。そこでフェラーリ・ジャパンのフェデリコ・パストレッリ代表取締役社長は語った。

「スポーツドライビングも好きだけれど、パートナーとの長距離旅行も好きだという方も楽しませたい。そういう考えで開発されたモデルです。さまざまな使いかたに対応できるので、リアルスポーツカーとはまた違う楽しみかたをしていただけます」

日本では、港区のフェラーリ正規ディーラーのショールームを皮切りに、全国のディーラーを回っていくそうだ。そこで初めて実車に接する機会があれば、全長4,656ミリ、全高1,301ミリののびやかなボディの美しさは印象的に感じられるはず。

「日本における高級スポーツカーの市場はアジアで最大級で、しかもまだ伸びしろがあると思っています」

20年から家族とともに日本に住んでいるパストレッリ社長は言う。

「フェラーリは日本市場で50年以上にも及ぶ歴史を持ち、顧客とブランドとの関係はとても良好です。私はそれを知って、うれしく思いました。そこで19年に発表された、ローマを含む5台の新型車でも、すばらしい体験を提供して、顧客のみなさまに喜んでもらいたいと思っています」

パストレッリ社長は、「ローマ」の特徴として、アイコニック、エレガント、タイムレス、そしてスリリングといった形容詞を並べてみせてくれた。

「ローマ」の本国におけるお披露目においては、イタリア版ハリウッドともいえるチネチッタを抱えた50年代ローマの華やかな雰囲気が再現されていた。

東京でも、イタリアの名優マルチェロ・マストロヤンニらのパネルが飾られた。おとなっぽい。でも活動的で若々しさも感じる。そんな印象を強く受けたプレゼンテーションだ。

「たとえるなら、正装したF1マシンともいうべきモデルです」とは、パストレッリ社長が「ローマ」を形容して述べた言葉。「紳士淑女のためのクルマということも出来ます」とつけ加えてくれた。

このローマの魅力を充分に知ってもらうのに最良の方法はなにか。パストレッリ社長は、「それは体験です」と語る。

「さまざまなかたちで顧客が実車に接して、その魅力を感じられる機会を設けることが重要です。いままで私たちのブランドを愛してきてくれた方々は言うまでもなく、これまでフェラーリをほとんど知らなかったという方も、重要なターゲットなのです」

たしかに優美なラインと張りのある曲面で構成されたボディと、最新のテクノロジーが採用された斬新なデザインのインテリアは、一見の価値がある。できるなら、触れてみると、もっといいだろう。

パストレッリ社長をはじめ、フェラーリ・ジャパンの担当者たちは、何カ月もかけて「ローマ」の魅力をターゲット層に浸透させることを狙う。そこには”ダイナミックツアー”と題した公道試乗会も含まれる。

「COVID-19の状況が改善されたら、ディーラーの店頭で、このクルマの美と動的性能の高さをアピールしていきたいです」

アメリカの歌の一節に、「月光とラブソングは時代おくれにならない」というのがある。つけ加えれば、スポーツカーの楽しみもだ。

「フェラーリを操縦すると、たとえばイタリア人は、意識は操縦に集中していながらも、知らずのうちに笑顔になるのを抑えられません。それだけ楽しいドライビングが味わえるからです。同様の気分を日本のみなさまにも届けたいと思っています」

フェラーリに乗る楽しさは、ずっと変わらない。なぜ世界中のファンがフェラーリを愛するのか。「ローマ」で体験してみてはどうだろう。



Ferrari Roma


2019年11月にイタリア・ローマで初披露されたフェラーリの最新モデル。イタリア語で“LaNuova Dolce Vita(=新しい甘い生活)”をコンセプトに、1950年代のローマにおける世界中の富裕層の憧れであった自由なライフスタイルを現代的に表現。美しいプロポーションとF1カーにもなぞらえるほどの動力性能に加え、長距離移動を可能にする運転のしやすさと極上の乗り心地を兼ね備えるグランドツーリングだ。価格は2,682万円から。


運転者とパッセンジャーを、独立した構造で包み込む独特の設計。車内で過ごす時間を、安心したリラックスできるものにする効果があるとフェラーリは説明する。


フェデリコ・パストレッリ◎2002年からフェラーリSpAにてフェラーリカリフォルニアのプロダクトデザインからローンチまで全般を率いるシニアプロダクトマネージャー、パーソナリゼーション&アトリエ部門のマネジメント、南ヨーロッパ・アフリカ地域責任者を経て、20年より現職。

Promoted by フェラーリ / Photograph by Eric Micotto / Text by Fumio Ogawa / Edit by Tsuzumi Aoyama

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