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Photo by Paul Hennessy / Echoes WIre/Barcroft Media via Getty Images

米国の雇用主は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の大規模抗体検査の実施よりも、社会的距離の維持、オフィスの衛生状態改善、在宅勤務の推進に力を入れていることが、ヘルスケアサービスを大規模に購入する企業を対象にした調査で判明した。

アメリカン航空、フォード・モーター、JPモルガン・チェース、マイクロソフト、ウォルマート、ウェルズ・ファーゴなど、米国屈指の大企業が名を連ねる国内最大級のヘルスケアサービス購入企業各社を含む「米国ヘルスケア購入者連合(National Alliance of Healthcare Purchaser Coalitions)」が行った最新調査によると、ほぼすべての雇用主(企業)が、業務再開のための「分野横断的」アプローチを実現するための特別チームを編成している。

彼らの戦略的チェックリストの筆頭にあるのは抗体検査ではない。

米国ヘルスケア購入者連合でプレジデントとCEOを兼任するマイケル・トンプソン(Michael Thompson)は、「雇用主側が、従業員の職場復帰に向けた安全対策を重視しており、社会的距離の維持を促しているのは明白だ」と言う。「体温やウイルス反応の有無といった新型コロナウイルス感染症状の検査も、取り組みの一環であることが多い。ただし現時点でほとんどの雇用主は、抗体検査を受けることを職場復帰の必須条件には含めていない」

新型コロナウイルス感染症の検査拡大の必要性を訴える声は大きくなりつつあるが、米国ヘルスケア購入者連合の調査では、「現段階で」検査能力があると答えたのは43%にすぎなかった。一方で、24%が今後60日以内に拡充を検討していると答え、33%が2か月以内の拡充を検討していないと答えた。

労働者がウイルスを保有しているかどうかを雇用主が把握し、将来ほかの労働者に感染が広がるのを未然に防ぐうえで、集団レベルでの抗体検査が有効だと考える人々もいる。研究者や企業も、誰がこの病気に罹患したか、また彼らが免役を獲得したかどうかを知りたいと考えている。

しかし、米国ヘルスケア購入者連合の加盟企業は懐疑的なようだ。この結果は、5月中旬に保険福利厚生コンサルティング会社マーサー(Mercer)がおこなった調査とも一致している。マーサーの調査でも、大半の雇用主は、少なくとも現段階で、社員の抗体検査の実施に関心を示していなかった。

米国ヘルスケア購入者連合は、毎年3000億ドル(約32兆3200億円)以上をヘルスケアサービスに費やす、12000以上の事業主と4500万人の米国人を代表する団体だ。オンライン調査には、中小企業から大企業まで210社が回答した。

調査によると、加盟企業が挙げた戦略のトップ5は以下の通り。

・仕事場所のクリーニングの強化(90%)
・社会的距離の維持(89%)
・可能な範囲でのリモートワークの継続(88%)
・会議の規模制限(81%)
・マスク着用の義務化(71%)

翻訳=的場知之/ガリレオ

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