グーグルのPixel Buds 2はGoogleアシスタントとの連携機能を強化し、話しかけるだけでアシスタントを起動することが可能になった。マイクロソフトが5月12日に発売した同社初のワイヤレスイヤホン「Surface Earbuds」もスマート機能が売りで、アウトルックのメールの読み上げやパワーポイントのスライドの音声操作が可能になっている。
しかし、アップルが将来的に発売するAirPodsに、競合と大きな差をつけるテクノロジーを盛り込もうとしていることが明るみに出た。MacRumoursが報じた台湾のDigiTimesのニュースによると、AirPodsの将来のモデルが歩数や心拍数などのヘルス関連のモニタリング機能を持つようになる見通しだ。
この機能の実現に向けて、AirPodsにはアンビエント・ライト・センサーが搭載されるという。DigiTimesはヘルス機能の実現が今後の1年から2年のうちになるとの見通しを報じた。
ただし、MacRumoursによるとDigiTimesの予測には当たり外れがあり、今回のレポートが果たしてどこまで信頼に足るものかどうかは不明だという。
しかし、この情報の真偽はともかくとしても、未来のAirPodsにヘルスモニタリング機能を持たせることは、かなり合理的な選択と言えるだろう。アップルはアップルウォッチや、ヘルスアプリでこの領域への注力を進めている。
AirPodsに搭載が期待されるライトセンサーは、アップルウォッチの光学式心拍センサーと同様の働きをすると考えられる。アップルウォッチの光学式心拍センサーは、光電容積脈波法(PPG:Photoplethysmography)という技術で、LEDライトと光検出器を用いて心房細動を検出している。
MacRumoursは、DigiTimesが言及したライトセンサーが、AirPodsの筐体に内蔵可能かどうかは不明だと述べている。サイズから考えて、より大型のヘッドホン型のデバイス、つまりPowerbeats Proに実装するケースも想定できるという。
しかし、このセンサーが現実のものになれば、ワイヤレスヘッドホン分野に巨大な進化がもたらされることになる。
ワイヤレスイヤホンが、その他のテック系デバイスと同等のスマート機能を持つようになるのは時間の問題だ。アップルは、グーグルとは異なるアプローチでその進化を実現するのかもしれない。
アップルのAirpodsや、ワイヤレスヘッドホンはここ2年ほどで、現状とはかなり異なるデバイスに進化する可能性がある。