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5G×メディア×スポーツの未来

連載「#読む5G」(Shutterstock)

これほどまでに「テレワーク」、また「リモート」がスタンダードな時代がやって来るとは、誰が想像しただろう。

かつて「テレカン」などと呼ばれ、電話回線を通し、テレビ電話で会議するというのは、ビジネスマンのみの代名詞だった。時差のある海外の本社もしくは支社と日本の会議室をつなぎ、打ち合わせするのが通例。今や電話回線ではなく、インターネット・プロトコルを介しての会議は常識…しかも、それが遠距離とは呼べない、都内多拠点から参加が当たり前の世の中だ。

2020年、新型コロナウイルスの影響により家庭では子どもたちが「オンライン教育」となり、ビジネスマンは業務のみならずプラーベートでも「オンライン飲み会」を開催。ロケ不能となったテレビ番組にいたっては、出演者までも自宅などからIPにより局へとつながれ、その模様が放送電波に乗り、テレビ映像として家庭へと届けられる……そんなことが日常風景になった。

自宅から歌を届けるライブパフォーマンス


試合やイベントの開催は東京五輪に至るまで見送られ、アスリートは動画でメッセージを届け、パフォーマンスの機会を失ったミュージシャンは演奏をライブ配信する。

レディー・ガガらの声がけにより、ポール・マッカートニーなど100人にもおよぶ著名ミュージシャンが8時間にわたって歌声を届ける「ONE WORLD TOGETHER AT HOME」が4月に開催されたのは記憶に新しい。

このイベントはミュージシャンが楽曲ごとに自宅やスタジオからそれぞれの歌声を配信する形式だったが、日本でもバンド・メンバーが自宅などからライブパフォーマンスを配信する試みがなされている。



ただし、こうしたライブの同時演奏には「同期」という問題がついてまわる。メンバーが、別拠点に点在するがゆえに、お互いの演奏の電気信号伝達にディレイが生じ、演奏がシンクロしない……そんな障壁が立ちはだかる。

20世紀の海外衛生中継のように、スタジオからホスト側が問いかけると、中継地点の受け手には音声が遅れて届きその間、やや「放送事故」のような趣で一瞬、沈黙が生まれた後、受け手側から反応や音声が遅れて戻って来る。あの状況がライブパフォーマンス中に生まれると、演奏としては致命的だ。

ニューヨークやパリでも活躍する日本のインストゥルメンタル・バンド「LITE」が、創意工夫でこの障壁を乗り越え、オンラインによるライブパフォーマンスに挑んだ顛末がnoteにアップされており、興味深い。

文=松永裕司

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