ビジネス

2020.05.24 11:30

ビル・ゲイツ、イーロン・マスク、ザッカーバーグら 新型コロナでビリオネアは何をした?


ビル・ゲイツ(マイクロソフト共同創業者、顧問)

ビリオネアランキング 2位
寄付金額:3億ドル以上
総資産:900億ドル
主な寄付先:感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)、WHO、米CDC、中国などの政府系公衆衛生機関など

5年前に「人類の最大の脅威はミサイルよりウイルスだ」と発言していたゲイツ。今回の新型コロナウイルス危機では、2月5日に妻のメリンダと共同代表を務める世界最大のチャリティ基金団体「ビル&メリンダ・ゲイツ財団」が最大1億ドルを拠出すると表明した。そのうち最大6000万ドルをワクチンや治療薬の開発に振り向けており、アフリカ・アジア地域を支援対象にしていることも特徴だ。

一方で、「ゲイツがコロナ禍を裏で仕掛けた」などと根拠のない陰謀論も起きた。4月15日には、同財団が追加で1億5500万ドルの寄付を発表。治療薬・ワクチン・検査システムの開発が対象で、この他の寄付も含めて問題の根本解決への科学的アプローチに積極的に取り組む。3月に5000万ドルを投じてマスターカードなどと立ち上げた「COVID-19感染症治療アクセラレーター」は、治療薬開発を加速させる取り組みで、日本の製薬会社も数多く参加。

ジェフ・ベゾス(アマゾン・ドット・コム共同創業者)

ビリオネアランキング 1位
寄付金額:1億ドル以上
総資産:1130億ドル
主な寄付先:フィーディング・アメリカ

需要が急増しているアマゾンは、賃金の大幅増加や雇用拡大で対応しているが、3月に米国内の配送拠点で従業員の感染が発覚し、抗議活動や告発が続発。ベゾスは4月2日、貧困層に食料を配る全米各地のフードバンクの連合組織フィーディング・アメリカに1億ドルの寄付を表明した。2月には100億ドルの巨費を投じてベゾス地球基金を創設する方針を打ち出したが、対象は地球環境の維持と保護に貢献する研究や活動が中心だ。
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岡田浩之、フォーブス ジャパン編集部 = 文

この記事は 「Forbes JAPAN Forbes JAPAN 7月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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