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Photo by Daniel Zuchnik/WireImage

世界でも有数の資産を持つ投資家ウォーレン・バフェットが率いるバークシャー・ハサウェイが規制当局に提出した最新の届出書によると、同社は新型コロナウイルスのパンデミックのなかで、保有株式の売却を続けている。バフェットは、5月2日に開催された年次株主総会の席上で、同社株主たちに対して、航空会社の株式に関する自らの判断が「誤り」だったと認めていた。

パンデミックにより株価が大幅に下落するなかでも、バフェットは他の投資家と比べると静かな対応を保っている。現在は「超特大の」企業買収を行わず、バークシャー・ハサウェイの保有株式を売却して、手元に置く現金を増やす判断を示している。売却したのは、大半が航空会社と銀行の株式で、これにより同社の手持ち現金は1370億ドル(約14兆7500億円)に達した。

「オマハの賢人」の異名をとるバフェットが最近下した最も大きな決断は、保有するゴールドマン・サックス株の84%を売却したことだ。バークシャー・ハサウェイは同社株式を長期にわたり保有しており、なかでも2008年のリーマンショックに端を発する世界金融危機の際には、50億ドル相当の優先株を購入するなどして注目を集めた。

バークシャー・ハサウェイが保有株式を売却したゴールドマン・サックスは、第1四半期に株価が30%以上急落している。今回の売却により、バークシャーの保有株式数は、1200万株以上から200万株弱にまで減少した。バークシャーの届出書によれば、残りの保有株は、現時点で3億3000万ドルの価値を持つ。

同じ銀行株では、JPモルガン・チェースについても第1四半期に株式保有を3%減らした。さらに、保険大手のトラベラーズ(Travelers)や、石油会社のフィリップス66(Phillips 66)については、全株式を売却している。

バークシャー・ハサウェイはこの第1四半期に、Eコマースの巨大企業、アマゾンへの投資も0.7%減らしている。バークシャーがアマゾンに投資を始めたことがわかったのは2019年の開示の際で、投資対象としては比較的新顔だ。今回の投資比率見直しは、オンライン小売大手のアマゾンが、今回のパンデミックに関連するさまざまな課題に直面し、コスト増が避けられないと警告を発したなかでの判断だった。

バークシャーは一方で、パンデミックのなかで小規模ながら買い増しも行なっている。例えば、全米有数の貸し手である金融機関、PNCファイナンシャル・サービシズ・グループ(PNC Financial Services Group)については、保有株式数を6%増やしている。

翻訳=長谷睦/ガリレオ

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