新人セラピストを上級者とつなげスーパービジョン教育を支援するモティボ(Motivo)のレイチェル・マクリカード最高経営責任者(CEO)は、「コロナ危機は、経済や、親しい人たちと会う行為、そして安心感に影響を与えている」と語る。「今の経済状況によって一時帰休や解雇を言い渡された人が、仕事の喪失によって悲しみを感じることはよくある」
マクリカードはそうした人へのアドバイスとして、自分に対して優しくなり、自分の気持ちと向き合うことを勧めている。以下に、3つの健全な対処法を紹介しよう。
1. 家族や友人に頼る
ソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)が求められる今、人との交流はこれまでになく重要だ。親しい人に助けを求め、自分が必要としていることを伝えよう。アドバイスがほしい場合もあれば、ただ悩みを聞いてほしい場合もあるだろう。どのような対処方法であれ、家族や友人に知らせ、助けてもらえるようにしよう。
2. 変わらないことに焦点を置く
職を失っても、自分には住む家があり、当面生活を続けられる蓄えもある。支えてくれ、安心を与えてくれる人たちがいる。事情は人それぞれだが、先が見通せない状況であっても、自分の持っているものを自覚し、感謝の気持ちを持つことで、前向きな気持ちを失わずにいられる。生活の中で変わらないこと(家族の強い絆がある、食べ物に困らない、など)は、心の負担を軽くしてくれるだろう。
さらに、過去に逆境を克服した時のことを思い返し、その時の対処方法をまた試してみよう。深呼吸したり、周囲の環境に意識を向けたりすることで、目の前の問題に集中して切り抜ける力が得られる。
3. メンタルヘルスを優先する
自分の健康を第一に考えて、心が静まる活動を優先しよう。毎日の犬の散歩や、瞑想(めいそう)、新たな趣味を始めるなど、充実感を得られることなら何でも良い。話し相手が必要なら、トークスペース(Talkspace)などのアプリを利用してみよう。感情的、精神的、身体的な健康を優先し、気分を良くしてくれるものを求めること。