ビジネス

2020.06.01

自分が動けば味方は見つかる 社会をよりよくしたいなら迷わず起業せよ

RUNSTUDIO/Getty Images


最後に、起業家や経営者、または起業を志している人も多くいると思います。その人たちに向けて、何かメッセージはありますか?

重松:僕自身は37歳と遅めの起業で、まだ6年しか経営していませんが、この6年間でもある程度世の中を変えることができたと思うんです。こういう起業家が増えることで、日本だけではなく、世界をより良く変えていくことができる。

これからも同じようなチャレンジャーを増やしていきたいですし、僕たちが提供しているサービスも、そういったチャレンジャーを増やすプラットフォームだと思っています。ぜひチャレンジする人が増えていって欲しいと思います。

元榮:日本が世界第3位の経済大国でいられるのは、松下幸之助さん、本田宗一郎さん、盛田昭夫さん、井深大さんのような起業家の礎があったからです。これからの時代も、日本の経済を背負って立つ、世界に出ていく起業家が増えていかなければいけないと思います。もっとプレイヤー人口が増えてもいいのでは。

重松:そう、数も大事ですね。

元榮:一度きりの人生ですから、やった後悔よりもやらない後悔のほうが大きいという意味で、1歩踏み出す勇気を持って欲しいと思います。そして、いまは未曾有の「人手不足の時代」ですから、起業してから「やっぱり大企業に戻りたい」と思えば、そういった人たちでも中途採用の門戸は大きく開かれている時代です。リスクはあまりないと思います。

重松:そのとおりです。むしろ「起業と経営を経験してきたのか! 素晴らしい!」と採用されますよ。

元榮:外の世界の荒波を経験した中途入社の社員は、きっと会社のなかでもバリューを発揮できる。だから恐れることなく、起業には大いに挑戦したらいい。

もちろん、みんながみんな起業家になる必要はなくて、そういう選択肢も含めて、自分の心に素直に動いてもらいたい。スティーブ・ジョブズも「もっとも大事なのは、自分の心と直観に従う勇気を持つことだ」と言っていますが、そのとおりだと思います。

重松:他人からどう見られるかを、日本人は気にし過ぎなんですよ。最後に決めるのは自分だし、いざ自分が動いてみると「実はオレもそう思っていたんだ」と応援してくれる人がどんどん出てくるはず。

自分が本気で信じてやりたいと思ったら、まずは小さくトライしてみて、それでいけると思ったら大きくチャレンジしていく。仲間を集めて、お金を集めて、ユーザーを集めて、最終的には社会を変える。経営は本当に面白いですよ。

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重松大輔(しげまつ・だいすけ)◎1976年千葉県生まれ。早稲田大学法学部卒業後、2000年にNTT東日本入社。主に法人営業企画、プロモーションなどを担当。2006年、株式会社フォトクリエイトに参画。一貫して新規事業、広報、採用に従事。国内外企業とのアライアンス実績多数。2013年7月に同社で東証マザーズ上場を経験する。2014年1月、株式会社スペースマーケットを創業。2016年1月、シェアリングエコノミーの普及と業界の健全な発展を目指す一般社団法人シェアリングエコノミー協会を設立し代表理事に就任。

スペースマーケット◎貸し会議室から球場までレンタルスペースを簡単に貸し借りできるサービス「スペースマーケット」を運営。2014年1月、重松大輔と鈴木真一郎によって創業された。

連載:元榮太一郎の「激動するこれからの時代で輝くためには」
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文=元榮太一郎

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