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pan demin / Shutterstock.com

グーグルは5月19日、化石燃料の採掘を行う石油・天然ガス企業向けのカスタムAI(人工知能)ツールや、機械学習システムの提供を停止すると宣言した。これは環境保護団体の抗議を受けての措置だと見られている。

グーグルはこれまで化石燃料の採掘を行う企業に専用のAIツールを提供し、採掘プロセスの合理化を支援してきたが、そのプロジェクトを中止することになる。

ただし、契約を締結済みの企業らは、今後もグーグルのクラウドを活用し、貯蔵したデータを活用できるという。

環境保護団体のグリーンピースは先日発表したレポートで、グーグルやマイクロソフト、アマゾンらがエネルギー企業の化石燃料採掘を支援していると報告した。マイクロソフトは、グーグルと同様な措置には踏み出していないものの、2030年までに“カーボン・ネガティブ”を実現するとブログで宣言した。

一方でアマゾンは公式サイト上で、「エネルギー企業らは、その他の分野と同じテクノロジーにアクセス可能であるべきだ」と述べている。その理由を同社は「再生可能エネルギーの開発を促進する必要があるためだ」と説明している。

グリーンピースの担当者は、グーグルの動きを歓迎しており、マイクロソフトやアマゾンもこの流れに続くべきだと述べた。

2019年にグーグルは、石油・天然ガス企業から約6500万ドル(約70億円)の売上を得ていると開示したが、これはグーグルクラウドの全売上の1%以下だという。共和党議員のKevin Bradyは今回のグーグルの決定が「間違った判断だ」と批判した

環境保護団体や、社員からの批判を受けてグーグル、マイクロソフト、アマゾンらはここ最近、気候変動への取り組みを活発化させようとしている。しかし、グリーンピースなどの団体はテック企業に対する監視の目を強めている。

石油大手のエクソンモービルは昨年3月にマイクロソフトと契約を結んだが、グリーンピースによると、マイクロソフトはこの契約により、以前に定めた年間の二酸化炭素排出量の上限を20%上回ることになるという。

グーグルが、議論を醸すクライアントとの契約を打ち切るのはこれが初めてではない。同社は「Project Maven」と呼ばれるプロジェクトで、米軍に軍事用ドローン向けのソフトウェアを提供していたが、メディアや社内から厳しい非難を浴びた結果、2018年に契約の更新を停止していた。

編集=上田裕資

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