ビジネス

2020.05.22

ウーバーがグラブハブに買収提案、米フードデリバリー業界再編も

Photo by Yuriko Nakao/Getty Images


米国のフードデリバリー市場において、ウーバーイーツのシェアがどの程度かについてはコンセンサスがない。ただし、どのデータを見ても、ウーバーイーツとグラブハブがひとつになれば、米国市場で首位に立つことは確実だ。

調査会社コンシューマー・インテリジェンス・リサーチ・パートナーズ(Consumer Intelligence Research Partners)が5月12日に発表した調査結果によると、過去90日以内にレストランデリバリーを利用した消費者のうち、最後に利用したのがウーバーイーツだったと答えた人が最も多く、34%を占めている。以降は、ドアダッシュ(33%)、グラブハブ(21%)、ポストメイツ(Postmates)(12%)と続く。

一方、同日にエディソン・トレンズ(Edison Trends)が発表した、19万件以上の注文を分析した結果によれば、ドアダッシュは米国のフードデリバリー市場の47%というシェアを占める。追随するウーバーイーツが26%、グラブハブが23%だ。

さらに、セカンドメジャー(Second Measure)が発表した別のデータによると、3月の市場シェアはドアダッシュが業界トップの42%で、グラブハブが28%、ウーバーイーツが20%となっている。

キーバンク(KeyBanc)のアナリスト、エドワード・イルマ(Edward Yruma)は5月12日、最終的にはウーバーイーツとドアダッシュの2つが国内最大手となり、それ以外の企業は地域特化型になるだろうとの見通しを示した。「最終的には、2プレイヤー制へと移行するだろう」というのだ。

「このような市場のダイナミクスにより、プロモーションのレベルは持続不可能なものになっている」と、イルマは述べた。「(グラブハブとの)合併は、ウーバーイーツのビジネスを強力に後押しするだろう。(略)ウーバーイーツは全国チェーンと太いパイプをもっているが、(中・小規模飲食店のあいだでは)まだ十分な存在感を示していない」

翻訳=的場知之/ガリレオ

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