ビジネス

2020.05.21

「レイバン超え」を公言 メガネ通販のオーマイグラスが考える、ポストコロナの事業戦略

オーマイグラス代表の清川忠康


また、新型コロナウイルスの影響受けるビジネス、そもそもまったく影響しないビジネス、新しく生まれるビジネスの3つがあると思っています。

影響を受けるビジネスの代表例は飲食店や実店舗みたいなもの。元々は店舗中心だった形態が、デリバリー中心に一部が修正されて生き残る。


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これから完全に需要が消え去るビジネスに対して、助成金が出たとしても(いずれにせよ需要がなくなってしまうので)あまり意味がないと思っています。ファッションブランドでいうと、日本の市場は需要が減ってきているなか、オーバーストア(実店舗が多い)気味です。

僕らも「今のままでは生き残れない」と思っています。オーマイグラス東京は、ファッション業界で言うと中価格帯のビジネスで、いずれ市場がなくなっていくと感じています。

(オーマイグラス東京の将来は)用途にあった良いプロダクトやレンズを出すなど、いかに業界の転換ができるかでしょうね。店舗運営に関しても、店での実売というよりも、ECでの購入を手助けしていけるような動線設計をしないといけない。実店舗は注文や検眼が中心。そういうふうにしていかざるを得ないです。

──今後のブランドとしての目標もお聞かせください。

レイバンはサングラスブランドです。メガネは、ブランドで買う人が少ないように思います。どちらかというと現状は、形と機能性の商品です。

メガネを掛けている方も、ブランド名よりは、「お店で買った」というところを覚えている。お店との結びつき。接客で買う人が多い。そうなるとブランドの認知が上がっていきません。眼鏡という商材が、ブランドとして確立していくかが課題。まだまだこれからという感じですね。マクロトレンドとしては、向かい風だと思っています。(価格重視のものが出てくるなかで、)「それでも欲しい」と思わせるものがないと、職人の技術が不要になってきてしまう。本当に良いブランドは生き残ると思うので、売り方などを考えないといけないと思います。

前代未聞の未曾有の危機を眼鏡業界としてどう変わっていくのか。危機の後には、危機が苦しいものであればあるほど、ビジネスチャンス、残存者利益がある、ということを信じています。

文=池田鉄平

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