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2020.05.20 19:00

イーロン・マスク秘密計画のその後

テスラの創業者で、何かと世の中に物議を醸してきた南アフリカ生まれの起業家イーロン・マスクは、2006年の「マニフェスト」でクリーンな交通輸送の未来図を描いた。それから14年。さまざまな世間の批判や苦節を経験しつつも、マスクは交通輸送の大変革時代に誰よりも大きな役割を果たしてきた。

オンライン決済会社のペイパルの共同創業者として最初の巨万の富を得たマスクは、シリコンバレーのガレージからテスラを始めて、19年には総資産268億ドルの億万長者に上り詰めた。

2010年にフリーモントの工場をトヨタから買収し、同工場で生産したセダンタイプのモデルSがヒット。当初は苦戦した3万5000ドルクラスのモデル3もいまでは会社の売り上げを牽引する存在だ。

交通輸送の変革者たち



左からウーバー共同創業者のトラビス・カラニック、自動運転トラックTuSimpleのシャオディ・ホウ、自動運転のセンサー、ベロダインのデビッド・ホール、自動運転車ウェイモのジョン・クラフチック。

FREMONT FACTORY



カリフォルニア州フリーモントにある「テスラファクトリー」は、50万㎡の工場と併設のオフィスに1万人以上が勤務。

2009



2009年1月、テスラは苦境のなかにあった。世界不況で現金が枯渇、ミシガンオフィスを閉鎖し、初代ロードスター納車に苦労。

10 YEARS LATER



19年1月、同社初の海外工場となる「ギガファクトリー3」の起工式でスピーチするイーロン・マスク。モデル3の納車を開始した。

SX3SEMI FAMILY



テスラ初の電動トラック SEMIと歴代のモデルが集合した「家族写真」。アイコニックなロードスター以外の車種も広げてきた。

CYBERTRUCK



19年11月に発表した完全自動ピックアップトラック。テスラで6番目のモデルは、奇抜なデザインで批判を集めたが予約は好調。

text by Alan Ohnsman

この記事は 「Forbes JAPAN 3月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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