ビジネス

2020.05.20

代表就任と同時に産休・育休に。「SHE」福田恵里の覚悟

SHE代表取締役CEOの福田恵里


この決断を正解にするしかない


──福田さんご自身も、代表就任と同時に産休入りを発表。「社長と同時に母になる」という新しい女性の生き方のモデルを発信しています。

この記事が出る頃にはもう産まれている予定です(笑)。女性のキャリア&ライフを応援する立場として、自分自身が妊娠・出産・育児という大きなライフイベントを経験できることは、今後の事業にもプラスになると考えています。妊娠・出産はキャリアのブレーキになると考えられてきたけれど、同時に頑張ることもできるんじゃない? と一つの提案を示せたらうれしいですし、私自身にとってチャレンジです。

ワーキングマザーの先輩たちのお話を聞くと、子育ての日常はとてもハードそうですが、私自身がその生活に没頭してみることでリアルに見えてくる課題や、その先にある「本当に満足できる両立法」もあるはず。子育てを夫婦だけで抱え込まずに、子連れ出社や会社公認シッターさんの配置、家事代行などアウトソースのような方法も積極的に開拓していきたいと思っています。

「できない」や「どっちかしか無理」と可能性にフタをしてしまうのではなくて、欲張りに挑戦していく。SHEで大切にしてきた価値観を、私自身の人生でも大切にしていきたいんです。



──最後に、これから先の夢、目標を教えてください。

SHEが目指すのは、女性の人生に訪れる様々なライフステージに寄り添って、「自分らしい人生」をかなえるための伴走を続けていくこと。今は「20〜30代のキャリア開発」を主軸にしていますが、カスタマーの皆さんの興味やニーズの変化に合わせて、例えば子育てや介護もサポートできるソリューションを充実させていくことが今後の目標です。

実は、代表就任を決める少し前に、会社を存続させるために億単位の借金を背負う決断を迫られました。それでもそれを背負う覚悟を決めたのは、SHEを信頼して頑張ってくださっている皆さんの存在があるから。

決めたからには、この決断を正解にするしかないですし、私は未来に対して期待しか持っていません。「SHEは、いつでも女性の人生を助けてくれるし、近くで応援してくれる存在」。そんなブランドをつくっていきます。

文=宮本恵理子

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