ビジネス

2020.05.20

代表就任と同時に産休・育休に。「SHE」福田恵里の覚悟

SHE代表取締役CEOの福田恵里




夢を肯定し合える環境づくりを重視


──オンライン化したことで、ユーザーからの反応はいかがですか?

むしろ好評をいただいているという印象があります。オンラインですと、参加人数が場所のキャパシティに縛られることもないので、より多くの方に受講もしていただけますし、チャット機能を利用することで「講師に質問しやすくなった」という感想もよくいただきますね。自宅から参加できる形式なので、「子育てしながらもスキルアップを諦めなくていい」と、特にママさんからは喜ばれています。

私たちとしても、オンラインに切り替わってもこれまで以上の価値が提供できるよう、「WEBコミュニティ“3密”強化宣言」を発表しました。「密接なサポート」「密度の高いコンテンツ」「親密なつながり」の3点です。これはSHEが大事にしてきた価値観であり、行動指針でもあります。



──具体的なサービス内容としては?

これまでも重視してきたプログラムの一つが、利用者向けのコーチングです。同時期に入会した4〜5人を1つのグループとして、「ライフコーチ」と呼ばれるアドバイザーが付いて月に1回1〜2時間程度、一人ひとりの「なりたいイメージ」やそれを目指すためのマイルストーンの確認をしていくんです。

前回決めた目標が達成されたかの振り返りもグループ内で発表し合うことで、お互いに刺激を交換できて、モチベーションをキープできるんです。

──1対1ではなく、グループで共有するのがポイントである、と。

おっしゃるとおりです。目標に向かって頑張る仲間や“斜め上の先輩”であるライフコーチの励ましがあるから、アクションを継続しやすくなります。

コミュニティに参加していただく際には、「『私なんか』とは言わない」「自分の夢も仲間の夢も否定しない」といった“約束”を交わしてもらうんです。つまり、「この空間では、堂々と夢を宣言し、それに向かって努力しても良いんだ」という安心感を持ってもらう。

「未経験でウェブデザイナーを目指したい」と口にしたら、「絶対無理でしょ」と否定されるに決まっているし…と尻込みして、本当にやりたいことを言い出せない人を1人でもなくしたい。夢を肯定し合える環境づくりを、何よりも大事にしてきましたし、それはオンライン上でも十分に可能だと感じています。
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文=宮本恵理子

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