女性のためのキャリア&ライフコーチングスクール「SHElikes(シーライクス)」を主要事業として展開する同社は、設立3周年を迎えるタイミングで新体制に移行。取締役CCOとして、これまでSHElikes事業を牽引してきた福田が代表となった。
「取締役から代表取締役へ」というニュースは過去にも耳にしたことがあるが、代表就任と同時に産休・育休に入るのは異例とも言える。なぜ、福田はこのような意思決定をしたのか。またコロナ禍における、今後の事業戦略をどう描いているのか。福田に話を聞いた。
人と人が集まることで生まれるパワーを信じてきた
──4月11日、女性向けのキャリア&ライフコーチングスクール「SHElikes」を展開するSHEの代表取締役CEO就任を発表されました。就任の決意に至った思いを聞かせてください。
2017年に、私を含めて2人の共同経営体制で創業して以来、無我夢中で走ってきました。1年目は、レッスンやイベントのほぼすべてを自分で企画して自分が登壇して…と1人何役もこなしてきたのでとてもハードな毎日でしたね。でも、だからこそ利用者の声を間近に聞くことができ、ニーズの核のようなものがだんだんと自分の中で明確になっていったんです。
これまで3年やってきた中で、ヨガや料理教室といったライフ重視のコンテンツも展開していたのですが、「SHEが提供できる価値、求められている価値は何だろう?」と突き詰めて考えた結果、それは「女性が自分らしい働き方を手にするためのキャリア開発」だという答えに至りました。
クリエイティブスキルの向上につながるスクールやコミュニティ事業をさらに研ぎ澄ませていきたいという思いで、代表就任を決心しました。
──代表就任は新型コロナウイルスの影響も重なった時期でもありました。スクール事業に影響は?
創業してすぐ、お金がない中でもコワーキングスペースをつくったくらい、私たちは“人と人が集まることで生まれるパワー”を信じてきました。スクールが主業になってからも、オフラインによる対面のコミュニケーションを定期的に設計してきましたし、リアルで集まれる空間として表参道に続いて、今年2月には銀座に拠点をオープン。さらに6月には名古屋にもオープン予定で準備しています。
しかしながら、コロナの影響で現在は全てオンラインでサポートを提供することに。ただ昨年の9月から、関西や九州などから入会をご希望される声に応える形で、既にオンラインでレッスンやコーチングを受けられる環境を整えてきていたので、事業全体のオンライン化には比較的スムーズに対応できたと思います。スタッフも今は全員フルリモートで勤務していて、特に支障はないですね。