コロナ禍の中でもチームの士気を高める方法

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自分が職を失う恐れを心配している従業員にとって、企業は新型コロナウイルス流行が事業に与える影響に関する第一の情報源になっている。リーダーにとって、そうした情報を共有しつつ、従業員の士気と活気を保つためのポジティブな情報発信をすることは難しい。多くの人が今、その難しいバランスを取ろうと奮闘している。

シリアルアントレプレナー(連続起業家)で投資家のサム・ホッジズは、自社や投資先企業での人員削減や経営難を経験しており、危機の中でリーダーシップを発揮する方法を心得ている。彼は私が行ったインタビューで「今は、常に状況が変化する難しい時期だ」と語った。「創業者やリーダーはそれを認めても問題ない。だが同時に、透明性を持ちつつ士気を高めることが重要だ」

ホッジズがリーダーの立場にある人にまず勧めるのが、事業に対する影響を監視し、状況を明確に把握しておくことだ。状況が目まぐるしく変化する中では、先の展開が読みづらく、最終的な損益にどれほどの影響があるかも把握しづらい。従って今は、自分がコントロールできることに注力し、今はまだ判断できない局面については保留しておくこと。

以下のアドバイスは、部下に厳しいニュースを伝えながらもチームの結束を保つのに役立つだろう。

部下との時間を優先する


従業員の間での不安が高まり、リモートワークの導入で直接のやり取りが難しくなっている今、リーダーは以前にも増して従業員とつながる必要がある。多くの人は自分の上司に対して、外部から聞こえてくる情報についての説明や、現在の危機が自分たちにどれほどの影響があるかについての考えを期待するだろう。

今のような状況では、過剰なほどコミュニケーションを取ることが大切だ。「創造力を働かせて、自分をさらけ出そう。今こそ自分のユーモアのセンスや、思いやりの心を示す良い機会だ」とホッジズは言う。ホッジズが現在所属する企業Vouchでは、オフィスで利用していた食事の宅配サービスを各従業員の自宅でも利用できるようにしたほか、「オープンZoom」ポリシーを導入して従業員が経営幹部と話す機会を作り、さらに仕事以外のイベントも企画してチームの結束を維持している。
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編集=遠藤宗生

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