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開発には2年弱を費やす


──開発の過程では実際にどのような苦労がありましたか?

宝酒造:まず、相当な時間をかけましたね。通常ですと、缶チューハイ新商品の開発期間は半年〜1年程度ですが、このレモンサワーは完成までに2年弱を費やしています。

LDH:かなり私たちの要望を聞いていただきました(笑)。目指したのはEXILEのメンバーが普段飲んでいるレモンサワーの味。まずは、LDH kitchen運営の飲食店で提供しているレモンサワーを宝酒造さんに持ち帰っていただき、その味を再現していただくところからスタートしました。

宝酒造:LDHさんが手掛けられているお店で提供されているレモンサワーは、焼酎ベースでこだわりの本格派。普段から様々なお酒に触れていますが、非常に美味しく、レベルが高いなと感じました。

そうした中、こだわったのは「焼酎ベース」「レモン感」「強炭酸」の3つです。ベースの焼酎は2種類の焼酎をブレンドしています。ひとつはレモンの味を引き立てるためのレモンの香り成分を含んだもの。もうひとつは樽で貯蔵熟成させた味わいのもの。これは当社が製造している約2万樽、約85種類ほどある樽貯蔵熟成焼酎の中から厳選したものです。

またレモンは、味に厚みがでるように、レモン皮のペーストを入れることで甘すぎない仕上がりにしています。果汁が多ければいいというものでもないですし、酸味が強すぎても美味しくない。何パターンも試作しました。そして、強炭酸。これは一番苦労しましたね。

LDH:こだわりが強くて、「もっと炭酸を強くしてほしい」と何度もやり直していただきましたね。ご迷惑をお掛けしました(笑)。

宝酒造:実際、手にとっていただくとわかるのですが、このレモンサワーに使っている缶は、通常の商品よりも厚くて固い。強炭酸に耐えられる缶ということで、特別な仕様にしています。中身が同じでも、炭酸の濃度が異なると味わいが変わってしまいます。炭酸を強くして再度バランスを整える。その作業を何度も繰り返しました。



──どの程度試作を重ねられましたか?

LDH:まずはスタッフとの間で5、6回は試作をしていただきました。ある程度の型ができてからはメンバーに試飲をしてもらい、16種類から選別していく作業に。何度も試飲を繰り返し、最後に残った1種類を、さらにより良いものに磨き上げていきました。本当に数え切れないキャッチボールをしたと思います。

宝酒造:完成までここまで作り直したのは初めて。味が決まったときは嬉しかったです。

実質2週間で100万本、購入者の63%が女性


──1カ月で100万本は異例の大ヒットですね。

ローソン:販売開始後、2週間は供給がストップしていましたから、実質2週間で100万本売れた、ということになります。これは予想を遥かに上回る成果ですね。通常、レモンサワーが最も売れるのは夏なので、その時期に向けてメーカーは売り出します。1月はどちらかというと売上が落ち込む時期。ですが今回はセオリーを踏まえず、パーフェクトイヤー開始の1月1を販売開始日にしました。本当にまさかの結果でした。

宝酒造:我々も本当に驚いています。圧倒的なヒット商品となりました。コラボ商品の経験があまりなかったこともあり、社内で懐疑的な意見もあったので、かなりのインパクトですね。販売開始からものすごい勢いで売れているとローソンさんから連絡をいただき、供給を確保するため社内も大変でしたが、嬉しい悲鳴です(笑)

構成=井澤梓 写真=小田駿一

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