現在、新型コロナウイルスの感染拡大によって、多くの人が在宅生活を余儀なくされリモート飲みが普及している。そうした背景もあり、「LEMON SOUR SQUAD 」の売れ行きは好調で、販売先はローソンのみであるにもかかわらず、3カ月で215万本も売れている。
レモンサワーはEXILEを象徴するドリンク。デビュー当時からメンバーがこよなく愛し、夢を語り合いながら飲んだという逸話は、ファンだけでなく多くの知るところとなった。
そんなEXILEを語るのに外せないレモンサワーを、商品として完成させるのには、並々ならぬ苦労があったという。LDH JAPANと宝酒造、ローソンという3社のコラボにより生まれたレモンサワーの開発秘話を語ってもらった。
商品開発に携わった3人。(左から)LDH kitchen社長の鈴木裕之、宝酒造・酒類事業本部の小澤真一、ローソン・商品本部の中村良平
ウォッカが主流の中、必ず「焼酎」で
LDH:もともと「LDHといえばレモンサワー」というイメージがファンの中ではあったんです。LDH JAPAN会長のHIROがEXILEを結成したときに、レモンサワーを飲みながら夢を語りあった、またコンサートの打ち上げでメンバーを含めた関係者でレモンサワーを合計2500杯飲んだなど、ファンの間では語り草になっている逸話が数々あります。
そして2020年、LDHは6年に1度の大イベントとして確立された「PERFECT YEAR」を迎えます。“アニバーサリー・イヤー”ともいうべき年に、僕らが長年大事にしてきたレモンサワーをファンの人たちにも飲んでもらいたい、という思いからこのプロジェクトが立ち上がりました。
ローソン:我々にレモンサワー開発の相談をいただいたのは2018年はじめだったと思います。ありがたい話だと思う反面、レモンサワーはLDHさんの思い入れが強いので、プレッシャーも感じました(笑)。ただ、夢や熱意を商品として形にすることが大事だと共感し、半ば商売度外視で開発を始めました。
市販されている缶のレモンサワーのベースはウォッカが主流ですが、LDHさんの強いこだわりもあり、「必ず焼酎で」というオーダーでした。そのため焼酎に強い宝酒造さんにお声がけし、3社で開発を始めることになったんです。
宝酒造:業界の垣根を超えての商品作りは弊社にとっても数少ないことで、お声がけいただいたとき、社内からは「イメージのものを開発するのは難しいのでは?」という懐疑的な声もありました(笑)。ですが、当社の強みである焼酎へのこだわりをお聞きして、ぜひともチャレンジさせていただきたいと思ったんです。