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街を見下ろすパノラマビューを背景に、日 本で開催された「スカイヨガ」クラスの様子。

アパレルでありながらルルレモンが行うのは「コト」づくり。その根底にある「コミュニティー・リテール」の考え方とは?


アスレティック(運動競技)とレジャー(余暇)を組み合わせた、アスレジャーなる言葉をご存じだろうか。これは休日にジムに出かけるときのような、スポーツウェアをベースにしたリラックス&エフォートレスな着こなしを指す。「モノ」の消費よりも「コト」の体験を重んじる昨今の風潮に重なったこと、またウェルネス・コンシャスな海外セレブたちのスタイリッシュなイメージにも牽引され、世界的ブームを巻き起こしている。



アスレジャーのトレンドは、カナダ発のルルレモンによって火が付いたとされる。ヨガを単なるフィットネスとしてのみならず、考え方、生き方として捉えた同ブランドは、店舗において無料で参加できるクラスを開いた。

ヨガを楽しむ地元のコミュニティーが、健康的な生活やマインドフルネスについて語り合えるハブとしての「開かれたストア」――その在り方は多くの人々の共感を得て、今日までに世界で500店舗近いストアがオープンしている。同ブランドがいまもトップを走り続けるのも、「モノ」を売るだけでない、「コト」と「ツナガリ」を提供する取り組みによる結果と言えるだろう。


香港で開催されたイベント「ザ・リーグ」では、12人のアスリートたちがさまざまなアスレティック・チャレンジに挑んだ。

ルルレモンはアスリート×スポーツ×ライフスタイルをクロスオーバーさせ、マインドフルネス&スウェットライフ(汗をかく活動)をテーマに消費者を肉体的・精神的に結びつける体験型フォーマット「コミュニティー・リテール」の構築により昨年、米Forbes誌の選ぶretail awardを受賞した。CEOのカルヴィン・マクドナルドは、その理由をこう語る。


カナダ本社は、ヨガスタジオやメディテーションルームなど、さまざまなウェルネス施設を完備する。

「ルルレモンは、一緒に汗をかき、共に成長し、つながるというスウェットライフを実践する人々のための体験型ブランドであることにこだわってきました。店舗ごとにコミュニティーを形成し、ゲストを鼓舞し、成長を促すために、全世界で2,000人を超えるアンバサダー、そして各店舗のエデュケーター(*ゲストをインスパイアし、エンパワーするスタッフのこと)を通じて、単なる商品の販売を超えた発信を続けています。

製品についてはアスリートと共同で設計し、デザインの細部にまで注力しています。また機能性とファッションを融合させ、最先端の高機能性ファブリックと究極の3Dパターン&カッティングを用いることで、ヨガ、ランニング等、さまざまな活動をウェアの側面からサポートしています」


自然光あふれる本社内のアトリウム。


最新鋭の設備を備えた本社内の研究施設「ホワイトスペース」。

折しも世界的に新型コロナウィルス禍に見舞われているいま、ルルレモンはリアルに代えたデジタルにおける「コミュニティー・リテール」によって、衰えない求心力を維持する。




ルルレモンは、ウェアやグッズを使う「場」としてのスタジオや、そのコンテンツとしてのクラスやイベントを提供してきたが、シカゴの体験型ストアではさらに飲食コーナーも設けられる。

「現在、多くの場所で物理的につながりを築くことができない状況であっても、私たちはオンライン上で行うスウェット&メディテーションのクラスのように、デジタルで人とのつながりを育み、自宅でも体験可能なコンテンツを発信し続けています」

困難な時代にこそ、コミュニティーに参加する人々の心に火を灯し、共に成長していきたい――そう語るマクドナルドは、アフターコロナの準備にも余念がない。東京・六本木に新しくオープンさせる旗艦店はアジア最大級となり、2階にはコミュニティースペース“スウェットライフハブ”も備えるという。

「一緒に汗を流す仲間としてのお客さまに、参加できるクラスを提供することにより、健康的なライフスタイルをお届けする。昔もいまも、ルルレモンの理念は変わりません」


ルルレモンが本拠地のカナダ・バンクーバーで開催するハーフマラソン・イベント「シーウィーズ」。世界から集まる参加者たちは、ヨガやパーティなど一連のセッションを共にする。


カルヴィン・マクドナルド◎ルルレモン・アスレティカCEO。トライアスロンとマラソンが趣味。化粧品セレクトショップ、セフォラ・アメリカの社長兼CEOを務めたのち、2018年より現職に。

Promoted by ルルレモン / text by Shigekazu Ohno (lefthands)

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