解決策:ブランド作り手(日本)と現地のコト/人を理解している人材と共にブランド開発。
現地での(ブランド)コミュニケーションを円滑化させるためには、その土地の文化・言語を理解する人材をブランドに巻き込んでサービス/プロダクト開発、クリエイティブ制作などを行う必要がある。
特に、ブランドの作り手・創業者と進出先国、両方の文化的背景やコミュニケーションを理解している人が入っていることが望ましい。両者を理解する人が媒介となって、日本馴染みがない現地スタッフともメッセージングに関して統制が取れていくようになるのだ。
そもそもスタッフが理解できてないと的外れなメッセージやサービスになってしまうことは想像に易いだろう。
もちろん創業メンバーがその土地のコトや人を理解するのも大事だが、現地の感覚をすでに持った理解者を巻き込んだ方が、スピード勝負が可能になり、無駄な労力がいらなくなる。今後もコロナの影響で人の移動が制限される可能性があるので、現地にこのようなパートナーは必要になってくるだろう。
ファッションブランドの「グローバル進出」は考え方、方法、チームをアップデートする必要がある!
以上をまとめると、日本のファッションブランドは、自分たちにとって「グローバル進出とは何か」、「どうグローバル進出すべきか」という点を改めて考える必要があるということになる。
また、今までのファッションブランドの海外進出において、共通する課題をあげたが、それらに対する解決策として以下を例として挙げた。
1. 日本で通用したプロダクト・サービスが、世界にとって良いものかどうかは、ユーザーにある。そのため、できるだけ早くグローバルユーザーを取り込んでプロダクト・サービスの改善をしていくことが重要。
2. グローバル展開であっても、D2Cモデルや最新のツールを駆使すれば、コストを抑えてブランド展開が可能。
3. 自分と現地の両方を理解できる人、パートナーを巻き込めると、グローバルブランド展開はより効果的に進む。
コロナショックで、消費者の価値観の変化やブランドとしてのスタンスを見直さなければならない上に、ファッション業界では、J. Crewなどの老舗ブランドやバーニーズニューヨークなどの小売店が破産してきている状況である。
日本でも今後さらに厳しい状況になる可能性があり、そうなった時に今までの現状維持では確実に淘汰される。
一方で、紹介した通り、ファッションブランドのグローバル進出には多くの機会もある。ECやD2Cを中心に、これほど顧客を近い距離で、ブランドの展開ができるようになっているのだから。
(この記事は、btraxのブログfreshtraxから転載したものです)