テクノロジー

2020.05.16 08:00

喉に貼ってコロナの症状監視、米大がウエアラブル端末開発


遠隔治療にもメリット


端末のアルゴリズム開発を担当したシャーリー・ライアン・アビリティーラボの研究者、アルン・ジャヤラマンは、患者が気づく前にアルゴリズムが生データからCOVID-19らしい兆候や症状を見つけ出すようになるとみる。

COVID-19の患者では、症状がいったん緩和した後に急激に悪化したり、回復しているように見えて検査でも陰性だったのに、その後再び陽性が出たりする例が報告されている。

ウエアラブル端末を活用すれば、こうした広範で時に不可解な症状も監視しやすくなり、医師が最適な治療法を探るうえで参考にできる情報が増えることにもなるだろう。

また、リアルタイムのデータが入手できるようになると、遠隔治療の可能性も広がってくる。医師は数時間、数日、あるいは数週間のスパンでデータを観察して患者の状態を把握でき、またそれによってより早いタイミングでの介入や治療にもつながるとみられるからだ。

ジャヤラマンは、装置のセンサーやそこから生み出されるデータによって「遠隔治療の手法が向上し、患者のアウトカムも改善する」と予想。医師側は「COVID-19の早期発見と安全な距離からの長期的な進行モニター」ができるようになる可能性があり、患者側も「わざわざ病院に行かなくてもケアを続けてもらえ、安心感も増す」ことになりそうだと述べている。

編集=江戸伸禎

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