ビジネス

2020.05.14 12:40

ワセメシや東大サブスク。コロナ禍の学生街を救いたい現役学生発サービス


一人の早大生が発案、拡散して始まったこの企画。発案者の教育学部4年二村祐介さんは、「早稲田の街に応援してもらってばかりだったので、いつか恩返しができればと考えていた」という。早大生のみならず、早稲田の街で生活していた人からも応援の声が届いている。また地方で働く卒業生から「コロナ収束後も食べに来れるかは曖昧だが、お世話になったお店の食券を購入した」というメッセージが届くなど、場所や時を超えての街とお客の繋がりが感じられたという。

二村さんは「多くの店舗の経営者が孤独と戦う中で、誰かが行動を起こしているという事実を見せることで、少しでも心に寄り添いたい。そういった明るいニュースが積み重なることでなんとか社会全体がコロナを乗り切れたらいいなと勝手ながら感じています」と語る。#未来ワセメシPayのサービスは今後も継続していく予定だ。

月額の前払いで1カ月間毎日ランチが食べられる 東大発「Gocci」


赤門そびえる東京大学本郷キャンパスの周辺でも、飲食店を応援するプロジェクトが動いている。サブスクリプションランチサービス「Gocci(ゴッチ)」だ。こちらは直接飲食店毎を支援する「ワセメシ」とは一味違ったサービスだ。

5月31日までに税込9900円をオンライン上で支払うと、集まった全額が6月上旬に文京区本郷周辺の加盟店舗に均等配分される。新型コロナウイルス収束後に、現在19ある加盟店舗のランチメニューを、1カ月間毎日1食ずつ食べることができる。

東大
サブスクリプションランチサービス Gocci

他のサービスと同様に事前購入型だが、このプロジェクトでは、街全体の支援に重点が置かれている。集まった金額を多くの店を均等に利用してもらいたいとの思いから、実際にランチを楽しむ際には同じ店を利用できるのは4回までとするなど、店単位でなく本郷にある店を1店でも潰したくない、という思いを感じる。仮に1店の経営が立ち行かなくなっても他の店でサービスを受けられる、というリスク分散の狙いも兼ねているという。

プロジェクトの発案は東大発スタートアップのLeadX。東京大学大学院に在学中の4人が今年2月に創業した。
次ページ > なくなったら困る場所がある

文=河村優

タグ:

連載

新型コロナウイルス特集

ForbesBrandVoice

人気記事