医療従事者に美味しい料理を NYの日本人シェフから繋がる「善意」

「MIFUNE New York」の島野雄シェフ(右)


身動きが取れなくなった私たちの代わりに、世界中をわがもの顏で「旅して」いるように見える新型コロナウイルスは、国境を、そして人々を分断している。だからこそ、その分断に負けない「絆」を、私たちは態度で示していくことが必要なのではないか。

私たちにできるのは、小さな善意で、社会に感染しつつある不安や孤独感を消していく。例えば、高齢者や幼い子どもがいて買い物に困っている知人がいたら、自分の買い物のついでに行ってあげて、玄関先に届けるなど。小さなことでも、やってみると意外に心地が良いものだ。直接的でなくても、今回の島野さんのような活動をしている人々をサポートすることも、選択肢に入れても良いかもしれない。

コロナウイルスは、世界が繋がっていて、地球の裏側で起きていることが、決して対岸の火事ではないことを教えてくれた。しかしだとすれば、今あなたが身近な人に行った小さな善意が、世界を変えていくことだってできるのではないか。

新型コロナウイルスと同じ「感染力」で善意が広がっていく。人類からコロナへ、そんな小気味良い反撃があったっていいんじゃないか。それは、「おうち時間」を過ごしすぎた人間の夢物語だろうか?

文=仲山今日子

タグ:

連載

新型コロナウイルス特集

ForbesBrandVoice

人気記事