ビジネス

2020.05.15 07:00

創業3年で売上17億円。後発参入で見出した「英会話コーチング」の勝算


アフターコロナのビジネス戦略


専任のコンサルタントによる1対1のコーチングで、顧客の英語力向上に貢献してきたプログリットだが、対面を中心としたサービスであったため、新型コロナウイルスの感染拡大は少なからず事業に影響しているという。現在はオフラインで実施していたコーチングはすべてオンラインに移行した。
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「1年ほど前からオンラインコースを提供開始していたので、数%のお客様はすでにオンラインで受講していました。そこでの実績やオペレーションノウハウもあったので、3日で完全に移行することができたのです。テレビ会議の設定や教材の使い方などで多少バタバタしましたが、コンサルタントを含め、社員は全員自宅から業務を行っています」(岡田)

日本人の海外渡航者数は2020年3月の昨年比で90%近く減少しており、このトレンドは今後も継続していくとみられている。国内だけでなく、海外でも収束の兆しがいまだ見えないコロナ禍、そしてこの危機を乗り越えた先の「アフターコロナ」の世界で、プログリットはどのような生存戦略を描いているのだろうか。


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「グローバル化は今後も進んでいきますが、当然その形は変わると思っています。フィジカルに直接会う機会は間違いなく減ると思いますが、テレビ会議で仕事が出来ることが証明されたいま、どこにいるかは関係なくなりました。むしろ、海外の人と仕事をする機会が逆に増えてくるでしょう。これまではわざわざ時間をかけて海外に出張していましたが、インターネットのテレビ会議で繋いでしまえば、いつでもミーティングできますし、グローバルな採用活動も可能でしょう。

そうした世界になった時、英会話のスキルはより重要になります。テレビ会議だと空気感が掴みにくいため、リアル会議よりも難易度は高いと思います。また、英語のミーティングが頻繁に行われるようになれば、わざわざ毎回通訳を依頼するのも大変です。ですので、アフターコロナの時代にも英会話の需要は高まってくると思います」(岡田)

アフターコロナの時代にも英会話需要は変わらないと指摘しつつも、プログリットのビジネスにも変化が必要だと感じているようだ。全国に展開している12の校舎は現在(2020年4月末)閉校中であり、今後校舎を減らすか、増やしていくのかは慎重に検討していくとしている。

「プログリットは高単価、高付加価値のビジネスモデルです。やはり、オンラインだけで高付加価値のサービスを提供することの難しさを感じています。オンラインでは安価なサービスが数多くあり、競合がまた変わってくるのです。オンラインで完結させることはできるものの、それでお客様が満足するかはまた別の話。店舗では実現しやすかった高級感を、オンラインでどのように実現していくかは今後の大きな課題です。

今後の大きな戦略としては、法人向けサービスに力を入れていきます。日本全体に大きなインパクトを与えていくという意味では、法人単位で進めたほうがレバレッジが効きます。法人向けサービスはこの半年は注力してきたので、今後ビジネスモデルが大きく変わっていく可能性もあると思います」(岡田)

文=大木一真

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