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Photo by Apu Gomes/Getty Images

米国のトランプ大統領は5月12日、テスラの工場再稼働を巡りカリフォルニア州の当局と対立するイーロン・マスクを支持する姿勢を見せた。背景には、トランプ自身が経済の再開やロックダウンの解除に関し、多くの州と対立していることがあげられる。

「カリフォルニア州は、今すぐテスラとイーロン・マスクに工場の再稼働を許可すべきだ」とトランプはツイートした。「再開は迅速に、安全に行える」

大統領のコメントはテスラが現地当局の命令を無視し、カリフォルニア州のフリーモント工場の操業を再開させたのを受けてのものだ。

イーロン・マスクは5月11日、工場の再稼働を宣言し、現地の警察に対し彼を逮捕するよう挑発した。ムニューシン財務長官はマスクの判断を支持する意向を示し、州はテスラの工場再稼働を認めるべきだとコメントした。

「私はマスクと同じ意見だ」とムニューシンは述べ、「彼はカリフォルニア州最大の雇用主であり、州は公衆衛生上の課題を解決し、テスラが安全に工場を再稼働させることを支援すべきだ」と続けた。

一方で、カリフォルニアのニューサム州知事は11日の会見で、テスラが州当局の命令を無視して、工場を再稼働させたことについて知らなかったと述べつつも、州当局とテスラ側が間もなく合意に達するとの楽観的見通しを示した。

「私個人は長年、テスラのテクノロジーに感銘を受けてきた」とニューサムは述べ、早ければ来週にもテスラの工場の再稼働が許可される見通しだと話した。

テスラのフリーモント工場は、新型コロナウイルスのパンデミックの影響で3月23日から閉鎖されていた。アラメダ郡の当局が5月8日、「テスラはまだ工場再開の許可を得ていない」と決定したのを受け、マスクはツイッターで「カリフォルニア州から工場を引き上げる」と発言した。

マスクは9日、テスラの本社や製造拠点をテキサス州やネバダ州に移設すると述べ、「我々がカリフォルニア州での業務を継続するかどうかは、当局が我々をどのように扱うか次第だ」と付け加えた。

公衆衛生の担当者を「無知」と非難


マスクはさらに、カリフォルニア州アラメダ郡を提訴する意向を示し、郡の当局の姿勢が「州知事や大統領の意向を無視し、憲法で定められた基本的自由を侵害している」と述べた。彼は、アラメダ郡の公衆衛生担当のエリカ・パン博士を名指しで非難し、彼女が「選挙で選ばれていない、無知な」人物であると述べた。

アラメダ郡の保安官事務所と公衆衛生局は11日の声明で、テスラの工場再稼働の決定を非難した。「当局は、テスラに対し必要最低限のオペレーションのみを許可したが、彼らはこの命令に背いた」

テスラの株価は今年に入り、95%の上昇となっている。イーロン・マスクは5月1日、ツイッター上で一貫性のない発言を連発し、テスラの株価が「高すぎる」と述べた。この発言の当日にテスラ株は10%の急落となったが、それ以降に18%以上の値上がりとなっている。

フォーブスは現在のイーロン・マスクの保有資産を、374億ドル(約4兆円)と試算している。

編集=上田裕資

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