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次世代の仕掛け人たち


:なるほど、では、真子さんは自身の煩悩や欲望とどのように向き合っているのでしょうか?

真子:キャリアを考える上で大切にしているのは「執着」をコントロールすること。もちろん、僕だって欲望はあるし、修行僧のような生活をしているわけではありません。ですが、社長になってお金が稼げるようになっても、より裕福な人たちをみてもキリがない。

外的なものに自分の人生の価値を見出すって、どこまでも際限がない。僕の中の論理では、コントロールできないものを幸せの価値基準においたら一生幸せになれないと思っています。もちろん、外的なものを一時的なモチベーションにするのはいいと思う。でも、上段にあるビジョンは自分の中に置かないと、永遠に自分の心って満たされないんです。

だから、僕は明日会社が潰れても一ミリも不幸だとは思いません。自分の幸せは、「自分が日々やりきったかどうか」で決めているので。また四畳半マンション生活になっても、全然いいと思っています。



20代の真子就有へ、「マコなり社長」が伝えたいこと


:現在まで「ドライビングタイプ」を貫く生き方を体現されてきた真子さんですが、20代を振り返って、今の自分と感じる「差」はどんなところにあるのでしょうか。

真子:一番の変化は、自分の想いや考えの伝え方ですね。20代のころの僕は「議論は殴り合い」だと思っていたので、意見がぶつかることがあれば、全力で論破しようとしていました(笑)。いまは矛盾を見つけたと思っても、相手に気づかせるような問いかけができるようになったんじゃないかな。自分のキャラには合わないかもしれないけど、そのほうがリスクが少ないと気づいたんです。

:20代の自分にアドバイスするなら、「論破しようとするな」と。

真子:はい。それに論破すると、未来の自分の行動にも制約が出てくるんです。行動した結果「あの人の言うことが正しかったな」と思っても、論破してしまった自分に縛られて、正しい判断ができなくなることがあって。だから、「常に議論をするときは余白を大事にしろ」と言いたいですね。それ以外は完璧かな(笑)。

:すごい自信ですね。

真子:こういう表現をすると、いつも自分のエゴを通してきた人間のように思われるのですが、これまでの人生を振り返ると、「本当の自分」が常に変化していて。僕は、自分の感情や本当の自分は、周囲が決めるものだと思っているんです。

周囲の人たちが「真子さんってこういう人だよね」と思っていることは、もちろん日々のちょっとした言動や、接し方によって変化してくる。だから自分を変える方法って、演じることなんですね。僕はずっと演じ続けてる。演じ続ければ続けるほど、自分がどんどん変化して行って、本当の自分がよくわからなくなっちゃうんですよね(笑)。



:本当の自分がどこかにあると探すのではなく、「開けた扉を、自分で納得感のある道にしていく」ということですね。特にいま、新型コロナウイルスの影響で、今後のキャリアに不安を抱いている人も多いと思うので、真子さんの言葉は20代の人たちに響くんじゃないかな、と思います。今日はお忙しいところ、お時間いただき、ありがとうございました。

真子:こちらこそ、ありがとうございました。

構成=半蔵門太郎 写真=西川節子

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