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2020.05.17 07:00

コロナ禍により、妊娠女性たちが感じる不安と対処策

Corpii / shutterstock.com

妊娠中に、ある程度の不安を感じるのはごく普通のことだ。しかし、新型コロナウイルス感染への心配が加わると、不安のレベルは天井知らずに跳ね上がる。

先日、妊婦たちが新型コロナウイルス感染症を心配すべき理由がまたひとつ増えた。米国疾病管理予防センター(CDC)が、検査で陽性反応を示した母親は、新生児から2週間にわたって隔離すべきだとする勧告を発表したのだ。

ノースカロライナ州ローリーにあるUNCレックス病院に務める産科医のブライアン ・ ブリメージ(Brian Brimmage)は、患者たちの不安に寄り添い、隔離されるかもしれないとの思いがさらに不安を強めるだろうと話す。それでも、新生児の健康を守るためには、CDCの勧告は妥当だと彼は考えている。

「いまある限られたデータからみるかぎり、赤ちゃんが母胎内にいるうちは、母親からのウイルス感染は起こりません。しかし、出生後は感染の可能性があります。また、新生児にとってウイルスが、ある程度は危険であることもわかっています。ただし、感染率はまだわかっていません」と、ブリメージ医師は言う。「CDCの勧告は、詳しいことがわかるまでの安全対策です」

「出産直後にわが子と隔離されるのは、考えるだけでも恐ろしいことです」と、彼は言う。「わたしたちが医療従事者としてどんな勧告をしようとも、患者さんには常に、それを拒否するという選択肢があります。病院は刑務所ではありません。患者さんがしたくないことを強制することはできないのです。隔離を拒否するお母さんもいるでしょう。こうした場合、わたしが聞いた話では、同室にして母親と子どもの間に2mの距離をおくか、母親と子どもをカーテンで仕切っているそうです。こうした対策も、何もしないよりはいいでしょう」

新生児から隔離される場合、母親は赤ちゃんのために母乳を絞っておくのが望ましいと、CDCは勧告している。

「皮膚接触をともなう授乳は、感染リスクが非常に大きいのです」と、ブリメージ医師は言う。「けれども、絞ったあとの母乳を介した感染が高確率で起こるとは考えられません」
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翻訳=的場知之/ガリレオ

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