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ニュージーランドのジャシンダ・アーダーン首相(Photo by Mark Mitchell - Pool/Getty Images)

コロナ危機の闘いに最も成功している国は、女性が舵とりをする国でもある──そんな興味深い関連性を指摘する記事が、ここ数週間で次々に登場している。ワシントンポスト紙には、「コロナ禍のさなか、『理性の声』と称えられる世界の女性リーダーたち」という見出しが躍った。

このパンデミックで最善の結果を出している国を見ると、女性がトップにいる国ばかりであることはたしかだ。そして、最高の決断力と冷静さを見せているリーダーたちも、やはり女性だ。

ジャシンダ・アーダーン首相率いるニュージーランドは、ウイルス封じ込め対策の最前線に立ってきた。アーダーンは大胆な方針を採り、感染を抑制するだけでなく、新型コロナウイルスを一掃する戦略に出た。きわめて迅速に国境を閉じ、最初の感染者が確認されてからいち早くロックダウン(都市封鎖)に踏み切ったリーダーのひとりになった。ニュージーランドの1日あたりの感染者増加率は1%未満と推定されている。

アンゲラ・メルケル首相率いるドイツも迅速に対応し、欧州諸国ではいち早く検査を拡大した。ドイツでは現在、欧州初の新型コロナウイルス感染症抗体検査が広くおこなわれ、検査数は1日あたり12万件と見積られている(それに対して、米国ではまだ、効率的かつ大規模に検査する方法が見通せていない)。

蔡英文総統がトップに立ち、疫学者の陳建仁副総統が脇をかためる台湾は、他のほとんどの国のように日常生活を大きく損なうことなく、感染拡大を食い止めるのに成功した。台湾政府はすばやく移動制限に踏み切り、健康状態をチェックする体制を整えた。台湾の人口は2300万人ほどだが、感染者数は500人未満と驚くほど少なく、死者数も10人を下回っている。

メッテ・フレデリクセン首相率いるデンマークは、欧州の国としてはいち早く国境を閉鎖し、早い段階でロックダウンに踏み切った。また、危機のさなかに国の経済を支えるために必要な経済政策も実施している。迅速な行動は実を結んだ。というのも、デンマークはすでにロックダウンを一部緩和し、学校や店舗・美容室などの小規模企業を再開し始めているからだ。大企業も、従業員を職場に戻す方法の検討を始めている(それに対して米国では、9月まで在宅勤務を続ける方針の企業もある)。

翻訳=梅田智世/ガリレオ

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