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2020.05.11

あなたの師匠、教えてください【スタートアップ】編 #新しい師弟関係

新型コロナウイルスの影響で、人との物理的な距離感、コミュニケーションの仕方が変わるなか、「いかに人間関係を育むか」は、この先の大きな論点のひとつだろう。 4月25日発売のフォーブス ジャパン6月号では「新しい師弟関係」に焦点を当て、全55組の師弟を紹介している。本誌では、フォーブスコミュニティに所属する起業家らを対象にアンケート調査も実施。新しいリーダーたちの答えから、いまどきの師弟の形が見えてくる!


Rising Star「創業3年目以内のスタートアップ」編
Forbes JAPANでは、創業3年目以内のスタートアップの起業家・経営陣を中心に構成し、次世代のユニコーン企業が生まれる土壌を育む「Rising Star Community」プロジェクトを推進している。コミュニティに属するスタートアップの代表たちに、師の存在を聞いた。

〈共通質問〉

1. あなたが「師匠」「メンター」とする人物は誰ですか?
2. その人とはどのような関係ですか?
3. なぜその人のことを師と仰ぐのか、理由を教えてください。
4. その人から何を学び、どのような影響を受けていますか?

佐藤正隆(ソーシャルアクションカンパニー 代表取締役)

さとう・まさたか◎1980年生まれ。ブロックチェーン技術で社会貢献活動に対して独自コインを付与するオンラインサービスを展開。Web制作会社リタワークスの代表取締役も務める。

経営の「在り方」を学ぶ
1. フォーバル代表取締役会長の大久保秀夫さん。
2. 2011年に出会い、2年間の学びをいただいてから、私の経営における師匠です。
3. 経営者としてだけでなく、人間としてどう在るべきかまでを徹底して教えていただきました。
4. 「やり方」重視の経営ではなく「在り方」をベースとした経営を指導いただきました。

田 真茂(ドクターズプライム 代表取締役社)

でん・まさしげ◎医師として聖路加国際病院の救命救急センターに勤務。その後、ヘルスケアテックのメドレーを経て17年より現職。医師求人情報サービスを手がける。

仲間が「自己理解」を高めてくれる
1. 社員、会社のメンバー。
2. 私の自己理解を深めてくれる存在。
3. 会社の代表として、自分の過ちを認めにくい立場である私に、フィードバックや気づきを与えてくれる貴重な存在です。
4. 日々ストレスがかかる環境下で、いわゆる自分が理想とする組織像、社長像と、実際の自分自身、自分の行動がかけ離れてしまっていることを気づかせてくれます。

小野瀨隆一(Icaria 代表取締役CEO)

おのせ・りゅういち◎1991年生まれ。三菱商事を経て2018年にIcariaを創業。尿検査による、痛みのない高精度ながん早期診断により、人々ががんで命を落とすことのない社会を目指す。

「人類の進歩」というビジョンを継承
1. 起業家のイーロン・マスクです。
2. スペースX、テスラの共同創立者兼CEOなど様々な事業を展開しており、憧れの存在です。
3. 人類の重大な課題に対して、壮大なスケールで挑んでいることに衝撃を受けて、強い憧れと、同時に圧倒的な劣等感を抱きました。それをきっかけに、自分も「人類を進歩させる」起業家になる事を決意しています。
4. 取り組む課題のスケールを大きく設定し、それを解決する手段を一切の先入観なく考案して、強い覚悟を持って挑むことの大切さを学びました。彼は究極の目的達成主義者で、常に目的達成から逆算して、ソリューションを生み出します。そこに高い視座と強い覚悟が組み合わさることで、人類の進歩に寄与する壮大な事業が構想されて、多くの人を巻き込む事ができるのだと感じています。そのため僕らは、「人々が天寿を全うする社会の実現」という壮大なビジョンを掲げて、前例がなくとも国内に留まらず、本気で米国市場に挑んでいます。

今林広樹(EAGLYS 代表取締役社長/CEO)

いまばやし・ひろき◎1992年生まれ。早稲田大学理工学術院卒。2016年、セキュアコンピューティングプラットフォームの研究開発を行うEAGLYSを創業。

いまになってわかる祖父の偉大さ
1.2 祖父(保険販売を事業とする企業の創業社長)
3. 50年前、先見の明で事業を定め、ゼロから立ち上げ全国で認められる人になった祖父は、いつも親分肌で周りに慕われて、まさにリーダーとしてしかるべき人でした。祖父が亡くなったとき、集まった方々、皆さんの表情と言葉から祖父の偉大さを知りました。
4. 小学生にも満たない頃から「将来は社長になれ」と、ずっと言われて育ちました。「感謝を忘れない」「人様あって自分がある」。自分が甘えそうになるとき、不純なとき、いつも律する気持ちが湧くのは、そんな祖父と残してくれた言霊があるからだと思います。「ピンチはチャンス」と前進の姿勢、「規律、気をつけ、礼」は目が合う度。事を成す厳しさと共にこの言葉を実感します。

全アンケート結果は、発売中のフォーブス ジャパン2020年6月号でご覧いただけます。6月号ではそのほか、マネーフォワードCEO辻庸介、マクアケ代表取締役社長の中山亮太郎、作家の辻仁成から政治家野田聖子まで、全55組の師弟関係を一挙公開! ご購入はこちらから。

この記事は 「Forbes JAPAN 6月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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