3. 自分自身の感情を理解する
EIの最後の柱は、自分自身の感情と、それがどのように他者に影響し得るかを認識する能力だ。エリザベス・ドーランス・ホール博士は米心理学誌サイコロジー・トゥデーで、「EQ(心の知能指数)が高い人は、自分の感情を理解・制御することもできる。これは、感じていることを抑えたり、間違った表現をしたり、脇に追いやったりすることではなく、感情をよく理解することを意味する」と述べた。
いつもよりストレスが大きい日があるかもしれない。このような日には、ストレスや圧倒された気分により普段より感情に余裕がなくなる。こうした日が1日であれば修復不可能なダメージが生じることはないだろうが、長期的には部下に害を与えてしまいかねない。部下はあなたがイライラしていると感じ、邪魔をしたくないと思いかねないからだ。
そこで、時間を取って自分と向き合うことができれば、相手との適切な距離を保つことができるかもしれない。毎朝心と感情を確認し、何か特に強いストレスを感じることがあれば午後にも確認を行う。重要なのは無理に抑え込まないこと。感情を持つことはできるが、健全な方法で表現すること。
EIは対人関係を強化するだけでなく、より自己認識を高める助けになるだろう。そうすれば、長期的にはメリットしかないはずだ。