クラウドフレアの株価は7日の四半期決算発表前に18%の急騰となり、最高値を更新した。同社の株式の12.5%を所持するプリンスの保有資産は現在、11億ドル(約1170億円)と試算されている。
現在46歳のプリンスは2009年に、現COOのミチェル・ザトリンと共にクラウドフレアを創業した。同社は2019年9月に上場を果たし、株価はそれ以降2倍近くの上昇となっている。
クラウドフレアの2019年の売上は2億8700万ドルだったが、1億600万ドル近い損失を計上していた。
コンテンツ配信ネットワーク(CDN)大手として知られる同社は、IPO直前に掲示板サイト「8chan」へのサービス停止を宣言していた。これは、テキサス州で22人が殺害された銃乱射事件で、容疑者が犯行直前に8chanにマニフェストを投稿していたことを受けての措置だった。
クラウドフレアは5月7日、中国のEコマース大手JD.com傘下の「JD Cloud& Al」との提携をアナウンスし、中国内の150カ所のデータセンターの運営をサポートすると宣言した。
プリンスは先週、フォーブスの取材に「この分野に投資を行っている企業は、私の知る範囲ではさほど多くない」と述べていた。
「しかし、これは必然の流れとなるはずだ。当社はより良いインターネットのインフラの構築を目指しており、そのミッションを達成する上で、中国における存在感を高めていくことになる」と彼は話していた。