あなたの師匠、教えてください【世界を変える30歳未満】前編 #新しい師弟関係

新型コロナウイルスの影響で、人との物理的な距離感、コミュニケーションの仕方が変わるなか、「いかに人間関係を育むか」は、この先の大きな論点のひとつだろう。4月25日発売のフォーブス ジャパン6月号では「新しい師弟関係」に焦点を当て、全55組の師弟を紹介している。本誌では、フォーブスコミュニティに所属する起業家らを対象にアンケート調査も実施。新しいリーダーたちの答えから、いまどきの師弟の形が見えてくる!


UNDER 30「世界を変える30歳未満」編

各界で活躍する30歳未満のイノベーターを表彰する、Forbesの名物企画「30 UNDER 30」。日本でも2018年からアワードを開催し、「世界を変える30歳未満」30人を選出している。次代を担う新世代にとって、師の存在とは?これまでの受賞者たちに聞いた。
〈共通質問〉

1. あなたが「師匠」「メンター」とする人物は誰ですか?
2. その人とはどのような関係ですか?
3. なぜその人のことを師と仰ぐのか、理由を教えてください。
4. その人から何を学び、どのような影響を受けていますか?

和田将之(高知県大川村 村会議員)

わだ・まさゆき◎1990年生まれ。2014年、離島を除き全国最少人口の大川村へ「緑のふるさと協力隊」として派遣。19年4月の村議選に立候補、初当選。同年にU30受賞。

移住先で出会った執念と行動力の人

1. 川上文人・千代子夫妻(「大川村さくら祭」を主催)。
2. 悩みや不安を相談できる父・母のような存在です。
3. 夫妻の生き様が、私の人生に指針を与えてくれている。人を大切にし、地域の将来を真剣に考えて行動する姿を尊敬しています。
4. 目標を達成する執念と行動力を学びました。前向きに物事を進め、適材適所の人材起用、若者を育てる力も素晴らしい。夫妻から多くを学び、よい伝統を受け継いでいけるように励みます。

松田崇弥(ヘラルボニー 代表取締役社長)

まつだ・たかや◎1991年生まれ。小山薫堂率いる企画会社を経て独立。双子の兄・文登とともに福祉実験ユニットのヘラルボニーを2018年に設立。19年にU30受賞。

薫堂さんの言葉、今も「お守り」に
1. 放送作家の小山薫堂さん。
2. 大学の学科長でゼミ教授、そして新卒で入った会社の社長でもあります。それまでの社会人像を裏切る大人でした。
3. 自発性や発想力など、新しい「勉強」を定義してくれたこと。
4. あらゆる人に気を配り、誰よりも謙虚な人になりなさい、と擦り込まれました。自信を喪失していた新卒時代に届いた一通の「お守り(メール)」は、独立後も大きな指針になっています。

川越一磨(コークッキング 代表取締役CEO)

1991年生まれ。サッポロライオン勤務を経て、2015年にコークッキング創業。フードロス削減のためのプラットフォーム「TABETE」を運営。19年にU30受賞。

常に手を差し伸べてくれる第二の父
1. 伊藤忠テクノソリューションズ未来技術研究所の吉田智司所長。
2. 当初はぶつかり合うことも多かったのですが、いつしか、常に手を差し伸べてくれる第二の父のような存在になりました。
3. 吉田さんのなかにはぶれない芯がありつつも、それを押し付けず、対話の中から解決のヒントを差し出してくれる。経営者の孤独に寄り添ってくれる、本当に尊敬できる方です。
4. 「自らの利益を先に取らない」ことの重要性を学んでいます。

山勢拓弥(Kumae 代表)

やませ・たくや◎1993年生まれ。大学を中退し、2015年に一般社団法人Kumaeを立ち上げ、カンボジアでバナナペーパー事業や日本語学校などを運営。19年にU30受賞。

行動を尊重してくれた唯一の人
1. NPO法人底上げの代表理事である矢部寛明さん。
2. 8年前、カンボジア移住を決めるきっかけをくれた人です。皆が反対するなか、彼だけ賛成してくれました。そのときの「行動はメッセージ」という言葉が、いまでも私の活動の根幹です。
3. 選択して行動したことはすべて正しいと尊重してくれるからです。
4. 生き方に正解はなく、自分の正しいと思える道を選ぶことが正解に近いことだと思えるようになりました。

全アンケート結果は、発売中のフォーブス ジャパン2020年6月号でご覧いただけます。6月号ではそのほか、マネーフォワードCEO辻庸介、マクアケ代表取締役社長の中山亮太郎、作家の辻仁成から政治家野田聖子まで、全55組の師弟関係を一挙公開! ご購入はこちらから。

この記事は 「Forbes JAPAN 6月号」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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