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米国の地方新聞の多くは発行部数が減少し、廃刊するケースも少なくない。しかし、一部のハイパーローカル・メディアは好調な業績を維持している。中でも最も成功している企業の1つが「Patch」だ。同社は2007年の設立から2年後にAOLに買収されたが、その後業績が低迷し、2014年には従業員の3分の1をリストラし、投資会社の「Hale Global」が株式の過半数を買い取った。

現在、Patchは100名を超える記者を抱えている。彼らは1200以上のコミュニティをカバーし、1日当たり1000件以上の記事を投稿している。個々のコミュニティには3万人以上の読者がいる。

超地元密着型のメディアであるPatchは、マンハッタンではウェスト・ビレッジやグリニッチ・ヴィレッジなど12のコミュニティをカバーしている。Patchが提供するのは、交通事故や犯罪、店舗の開店、不動産など、大手メディアが扱わない地元情報だ。同社は、グローバルなニュースは一切扱わない。

Patchの推定年商は21億円を超え、過去4年間黒字を維持しているという。昨年のユーザー数は3200万人と、2015年の800万人から大幅に増加した。Axiosによると、2020年3月の月間ページビュー数は8500万PVから1億4800万PVに増加したという。また、メーリングリストはこの1年間で40%増加し、毎朝200万人にニュースレターを配信している。

Patchは、地元密着メディアが生き残るためにはイノベーションとコラボレーションが必要であることに気が付き、黒字化が可能なビジネスモデルを構築した。同社はユーザーに課金をしておらず、広告以外に収益源を多様化している。

その1つが「イベントカレンダー」機能だ。ユーザーは、イベントカレンダー機能を使ってローカルなイベントをPatch上に投稿することができる。自分のコミュニティ向けには無料で投稿できるが、他のコミュニティに数日間投稿する場合は、1投稿当たり50ドルの費用が掛かる。Patchによると、イベントリスティングの収益はこの1年で倍増したという。

もう1つの大きな収益源がクラシファイド広告だ。ユーザーは、不要になった物を売りに出したり、犬の散歩などのサービスを申し出ることができる。また、地元企業の求人も掲載されている。

編集=上田裕資

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